雪は雲とともに【3】 (ページ36)

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第96話ページ36

突然現れたチェルさんに呼ばれたらしいゴスロリ少女。

『今回、初代以来初の雪の守護者の適正が見られる人を発見致しました』

『んなーっ!?』

『雪の、守護者……だと!?』

「…………。」

マズイ、これはマズイ。なんでチェルさんたち雪の守護者のこと知ってるんだよ。

『それが彼女。レイラ・シルヴィーン氏であります』

てことは、まだ僕のことはバレて、

『そして、三雲A氏にもその適正が認められております』

たよ。なんで知ってんだよ。隠してたのになんでバレてんだよ。

「………A？」

『んなっ、か、会長ー!?』

『A氏、こちらに降りてきて頂けますか？』

こちらにしっかり視線を向けられてる。逃げられないっぽいので、仕方なく飛行術式で校庭に降りることにした。

―――フワッ、スト。

「ありがとうございます」

「ど、どっから降りてきたんだ？」

「な、なんで会長びしょ濡れなのーっ!?」

うるさいなぁ。どっからって屋上からだし金髪のお兄さん。びしょ濡れなのは、水の中潜ってたからだよ、沢田くん。てか、

「チェルさーん、僕言ってないのになんで知ってるのー？」

「はっ。嵐戦の後にA氏が首から下げているリングが目に入ったもので」

「あー」

あの時、制服着崩してたから、しまっておいたリング見えてたっぽい。失敗したなー。

「んなっ!?てことは、会長もボンゴレリング持ってるのーっ!?」

「それも、完成形のな」

「………ハイスペックベイビーも見てたのかよ」

やっぱり油断できねーよ、この赤ん坊。怖い。

「なによ、あんたなんかあたしの敵ではなくってよ、小娘風情が」

「………。」

なんか、めっちゃ敵がい心向けられてるんだけど。てか、小娘って、君とあんまり年変わらないと思うよ。

「極限やる気ではないかー!!」

「……ﾁｯ、なんでこんな女男ヤローがリングを」

「ﾊﾊｯ。やっぱ会長はすげーのな！」

なんで外野が盛り上がってんの？やる気なのは向こうだし、僕だってこんなリングできればいらないし。

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