雪は雲とともに【3】 (ページ30)

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第90話ページ30

『とばすぜぇ!!』

ロン毛が山本くんに向かってロングソードを振るうが、山本くんはそれを完全に見切っていて、余裕に回避する。が、

―――ドシュッ

『そーだ！あの武器、刀の刃から！』

『仕込み火薬!!』

―――ドゴォ！

予想外にも、その爆発をも回避してみせた山本くん。商店街の騒ぎの時からイメトレを行っていたとか。

しかし、その発言をも嘲笑うロン毛さんは次の瞬間、山本くんの背後にいた。

そして、そのままつばぜり合い。からの仕込み火薬。……激しいな、おい。

《時雨蒼燕流守式七の型繁吹き雨》

爆風から無傷で出てきた山本くんに敵味方関係なく驚いてる。恭弥もなんだか楽しそうだし。

……それにしても。いくら野球で体力と反射神経を鍛えていたとしても、実践で戦えなければ意味がない、が。

「中々の逸材みたいだねー、山本くんは」

あのセレブリャコーフ少尉ですら、初戦は躊躇してたというのに。彼にはもしかしたら殺しの才能があるのかもね……。

『う゛お゛ぉい！図に乗るなぁ!!』

―――ドガガガっ

爆風によって水でできた壁が山本くんの退路を塞ぐ。

が、山本くんも刀を使って水壁をつくる。

《時雨蒼燕流守式弐の型逆巻く雨》

それに加えて、さらに身を屈めて防御の体制をとっていた。

「………。」

そのま反撃に出ないなんて、無能だな。ほら、ロン毛さんも言ってるしー。

と、そこで山本くんがはじめてロン毛に向かった。

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