雪は雲とともに【3】 (ページ18)

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第78話ページ18

『やれやれ。この現象、随分久しぶりに10年バズーカで過去へ来たようだ』

推定年齢25歳の大人ランボさんは逞しくなり、何より落ち着いていた。そして、沢田くんたちに気付いた彼は、意味深な言葉を発していた。

『あなた達にまた会えるとは。懐かしい……。なんて懐かしい面々……』

よく分からないが、敵のおっさんに気付き向き合う。が、おっさんの方が動きが早かった。

さっきの電気傘でランボさんの全周囲を囲むと
そのまま雷撃を与えた。加えて、避雷針にも雷が当たりとてつも無い攻撃となった。

しかし、ランボさんは生きていた。

『見な。

ーーエレットゥリコ・リバース!!』

あ、やば。

―――カッ

―――バリーッン！

「いやーっ!?」

嫌な予感がしたから飛行術式ですぐ浮いたから良かったものを……。あのまま気付かなければ僕が黒焦げになってじゃないか！

音からして全部の窓が割れた気がする。さて、請求先はチェルベッロか、牛のボヴィーノっていったか？……うん、両方にしよう。

校内のカメラは没になったが、屋上のは幸い無事なのが、救いか。

いつの間にかランボさんとおっさんの電撃対決が始まっていた。一見ランボさんが押してるように見える、が。

―――ボフンっ

『ぐぴゃあぁあ!!!?』

タイムアウト。ランボさんがただの牛に戻ってしまった。激しい電撃に牛は耐えきれず指1つ動いていない。……息をしているのか、怪しい状態だ。

だがしかし。さすが嫉妬に狂ったおっさん。動かない牛をいたぶりだした。……リング争奪戦後、こっそり消しても問題ないと思う。決定。

『オレ、ランボを守らなきゃ!!』

そんな声と共にフィールドに近付く沢田くん。ハイスペックベイビーのニヒルな笑みがモニターに写った。

『死ね!!』

牛に止めを指そうとしたおっさんのダミ声と共に、

―――ドフゥン！

フィールド内にあった避雷針が、おっさんと牛を分断するように倒れた。

『目の前で大事な仲間を失ったら……、

――――死んでも死にきれねぇ』

屋上に綺麗なオレンジ色の炎が灯ったのだった。

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