終曲 ページ32
ネロside
『アトランティカ記念博物館って初めて来たなぁ』
「僕的には、水中で息が出来る方が感激ですけどね…」
『確かにそうだね』
今日は、みんなでアトランティカ記念博物館に写真を返しに行く日だ。
気持ちの良い快晴で、絶好の遠足日和と言えるだろう。
「でも、誰もいないんだゾ？」
「ああ、僕が貸し切りにしましたから。」
「「貸し切りぃ？！」」
アズール君の発言に驚く一同。
どうやら、モストロ・ラウンジの研修旅行の名目で貸し切りになっているらしい。
「じゃあ、これで気兼ねなく写真を返せるな！」
「さっさと返しちまおうぜ！」
『本当に元気いっぱいだよなぁ君ら』
「それが取り柄ですから！！」
楽しそうに話し合う一年を尻目に、みんなから少し離れた場所に
『一年に任せちゃっていいの？』
「…ええ、大丈夫でしょう」
『そっか』
二人の間をゆったりとした沈黙が流れる。
水面から差し込んだ光が、ゆらゆらと私達を照らす。
暫くの沈黙の末、アズール君が口を開いた。
「……あの、」
『うん』
「…頭を、撫でてもらえませんか……」
『………え？』
予想外の言葉に驚く。
プライドが高いアズール君が自分の弱いところを見せるなんて珍しい。
そうやってまじまじとアズール君の顔を見ていると、彼は少し拗ねたように言葉を発した。
「…僕にだって承認欲求ぐらいあります。
……それで？撫でて、くれないんですか……？」
『……ふふ、仰せのままに』
頭を撫でると言っていたけど、もう少しだけサービスしてあげようかな
そんな出来心でアズール君に抱きつく。
「なっ？！」
『君は頑張ってるよ。いつもお疲れ様』
忘れずに頭も撫でてあげれば、驚いていたアズール君も次第に大人しくなっていった。
「……あの、」
「ありがとう、ございます」
『ふふ、どういたしまして』
二人を水面から差し込んだ光が照らしている。
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これにて3章は終わりになります、お疲れ様でした！
次からは番外編です、ぜひお楽しみ下さい！
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フィン(プロフ) - Kazunokoさん» 了解ですー！遅めになるかと思いますが、気長に待っていてもらえると幸いです…！ (2021年10月3日 22時) (
レス) id: 730e6f1340 (このIDを非表示/違反報告)
Kazunoko(プロフ) - フィンさーーん！今受けていただいているリクエストがおわったらで大丈夫なので、りドルとの絡みをお願いしたいです！！ (2021年10月1日 6時) (レス) id: 38c9d09af9 (このIDを非表示/違反報告)
フィン(プロフ) - 岬海鈴さん» ありがとうございます！！そう言って頂けて感謝の限りです……！これからも精進して参りますので、本作品をよろしくお願いしますね！ (2021年9月26日 23時) (レス) id: 730e6f1340 (このIDを非表示/違反報告)
岬海鈴(プロフ) - フィンさんの作品大好きです〜！いつも楽しみに閲覧して頂いてます( ´ー`) (2021年9月25日 16時) (レス) id: 438e53393a (このIDを非表示/違反報告)
フィン(プロフ) - ayaさん» リクエストシルバーですね、了解です！ayaさんが励ましてくれたので更新なんて余裕ですね！！精一杯書いていきますのでちゃんと見守っていて下さいね！ (2021年9月13日 23時) (レス) id: 730e6f1340 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フィン | 作成日時：2021年6月6日 15時
