逃避 ページ6
「肝試し…?」
「うん!ある湖で出るんだって!」
大善大使のFriskが珍しく訪ねてきたと
思えば、肝試しに誘われた。
…今の季節は冬。
季節外れすぎやしないか?
「…Papyrusと行ってきたらどうだ?」
「もう誘ったよ!Ok取れてる!」
「…そ、そうか。」
目を輝かせて俺を見つめるFrisk。
肝試し、か。
Ghostでも出てくるのか?
そんな想像をした瞬間、
背筋が凍りつくような感覚に襲われた。
脳裏にAが浮かんだからだ。
Aは、生きてる…よな?
─「笑って。」
Aがいなくなる瞬間に言った言葉。
繋いだ手を振り払って、笑顔をみせた。
でも、その笑顔は。
今にも泣きだしてしまいそうな
くらい、歪んで見えた。
それを見て何故かは分からないが…
抱きしめたい衝動に駆られた。
じゃないと…アイツが、
Aが消えてしまいそうだったから。
本当に、消えたんじゃないだろうな?
ジク、と身体が傷んだ気がする。
蝕むように不快感が広がっていく。
…そんなワケないだろ。
ただの、想像に過ぎない。
俺達の前から姿を消しただけ…
Aはどこかで生きてるんだ。
自分にそう言い聞かせると
不快感は拭われたように消えた。
大丈夫、何の心配もいらない筈だ。
「…Sans、大丈夫?」
「あぁ。
肝試し…俺も行っていいか?」
「うん!明日、迎えに行くね!」
バイバイとFriskは手を振って
雪が降るなか、走っていった。
息抜きがわりに参加すればいいか。
そんな風に、嫌なことを考えないように
感情の蓋を閉じた。
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真冬のハイビスカス(プロフ) - え、すご。好き。何これタヒねる((( (2022年3月12日 10時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
5884 - うわああああああああ!!ー神いいいいいいいいい!!! (2020年11月19日 7時) (レス) id: 46a9b0887f (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - 6AB72D11L8DG5r6さん» 最後まで読んで下さってありがとうございました!別作品も良かったらどうぞ。 (2019年5月10日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
6AB72D11L8DG5r6(プロフ) - やばい!すごい!めっちゃ面白かったです!!! (2019年5月9日 23時) (レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - Ro:Aさん» 最後まで読んで下さってありがとうございました(///∇///)次回作でお会いしましょう! (2019年2月25日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年1月1日 15時