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黒い人。 ページ18

「…これはこれは…珍しい来客だ。」

真っ暗闇の中で、ノイズ混じりの
不協和音が大きく響く。

「…初めて(・・・)現れた時から見ていたよ。
君は実に…興味深い。」

歪むように口角を上げたその人物は
ゆっくりと近づいてきて、
私の頬に固い手を添わせてきた。

「W.D.Gaster…」
「その名前を呼ばれるのは久々だね。」

クスリと妖しげな笑い声が漏れる。

「…全て(・・)を見ていたと言うのなら、
私が私で無くなった事も
貴方は知っているのでしょう…?」

声を落として問うてみれば、
暫くの間、Gaster博士は黙りこんだ。

「…そうだね、私は君が此処に
来てからの全てを知っている。
行動選択に意思決定…
此処で見ていたのだから。」

ニヤリと上げられた口角。
白い顔に作り出される〈破顔〉は
酷く、酷く、歪みきって
…何を考えているか分かりゃしない。

「今の君は私に似ているね?」
「は…?」

ひくっ、と頬がひきつったのを感じた。
何を言い出すかと思えば…
私とこの人が似ている?
闇に閉じ込められてついには
虚言を吐き出し始めたのかと思った。

「今の私達は思念体…その存在を
認知されないモノになっているが…
一つ、違う事がある。Soulの有無さ。」
「博士には有るって事?」

頷く素振りを見せるとGasterは
此方を黒い影で押さえつけてきた。

「ちょ…っと!?何する気!」
「あまり暴れないでくれないかな。
手荒な真似はしたくないんだ。」

渋々影を蹴るのをやめると
グッ…と目が寄ってしまうくらい
顔を近づけてきた。

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真冬のハイビスカス(プロフ) - え、すご。好き。何これタヒねる((( (2022年3月12日 10時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
5884 - うわああああああああ!!ー神いいいいいいいいい!!! (2020年11月19日 7時) (レス) id: 46a9b0887f (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - 6AB72D11L8DG5r6さん» 最後まで読んで下さってありがとうございました!別作品も良かったらどうぞ。 (2019年5月10日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
6AB72D11L8DG5r6(プロフ) - やばい!すごい!めっちゃ面白かったです!!! (2019年5月9日 23時) (レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - Ro:Aさん» 最後まで読んで下さってありがとうございました(///∇///)次回作でお会いしましょう! (2019年2月25日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年1月1日 15時

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