望み ページ12
「うーん…それは不思議ね…」
「…最近ずっとそんな感じなんだ。」
自分の体調不良を科学者であるAlphysが
完全に治療出来るとは思っちゃいない。
せめて、落ち着ければいい。
「Sans…貴方には酷な事だけど…
Aの事引きずっているんでしょう?」
ヒクッと口角が引き攣る。
「…Alphys」
「AsrielとCharaに半分ずつSoulを託して
あの子は貴方の前から消えた…」
…止めてくれ。その先の言葉は─嫌だ。
否定するように何度も呼び続ける。
「Alphysッ…もういい、止めてくれ。」
「それが真実を指すのかは分からない…
…でもね、Sans。これが真実なら
あの子は…Aは…」
表情を歪めながらもAlphysは続けた。
「─もう此処にはいないのよ…」
─此処には、いない。
それが一体、どの場所を
指しているのか、なんて分かっている。
でも、信じたくないんだ。
─Aが、死んじまったなんて。
「A…」
Aがいないのは想像以上に辛かった。
それと同時に、どれだけ自分が
Aに惹かれていたのか理解した。
会いたいのに、もう、会えないなんて。
乾いた笑いが込み上げてくる。
〈約束〉だって交わしたのに。
地上で一緒に星を見ようって、
言ってくれたじゃないか…?
世界がやり直されていた
…なんて秘密を知って絶望して
誰にも話さず一人で抱え込んできた。
その中で俺に希望を与えてくれたのは
Aだった。
Aがいなきゃ俺が救われるなんて事
…一生なかったんだ。
なぁ、A。
お前さんは〈HappyEnd〉を
迎えたかったんだよな?
これはお前さんが望んだ
〈HappyEnd〉か?
それとも、俺達の為に望んだ
〈HappyEnd〉なのか?
もし、これが…俺達の為に望んでくれた〈HappyEnd〉なら。
俺達は、Aがいない世界を
〈HappyEnd〉だとは認めないからな。
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真冬のハイビスカス(プロフ) - え、すご。好き。何これタヒねる((( (2022年3月12日 10時) (レス) id: 8fca6226df (このIDを非表示/違反報告)
5884 - うわああああああああ!!ー神いいいいいいいいい!!! (2020年11月19日 7時) (レス) id: 46a9b0887f (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - 6AB72D11L8DG5r6さん» 最後まで読んで下さってありがとうございました!別作品も良かったらどうぞ。 (2019年5月10日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
6AB72D11L8DG5r6(プロフ) - やばい!すごい!めっちゃ面白かったです!!! (2019年5月9日 23時) (レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - Ro:Aさん» 最後まで読んで下さってありがとうございました(///∇///)次回作でお会いしましょう! (2019年2月25日 7時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年1月1日 15時