いつも隣に… 【黄】vol.1 (ページ20)

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♪19♪ ページ20

裕「…ホルンってさ、合奏してても、あまりソロとか旋律を、演奏しないじゃない？
行進曲なら、リズム打ち。和音やハモリばかり

でも、そういうパート、絶対必要だって私は思うの。

メロディーを演奏してる人が、どれだけ気持ち良く演奏できるか。
どれだけ良い音ん引き出してあげられるか。

縁の下の力持ち、みたいな？

私は、このポジション嫌いじゃないな。」

貴「…………」

裕「人を支えるって、結構大変な事だと思うの
みんなを支える為には、土台がしっかりしてなくちゃいけないと思って。

だから、私は錦戸くんに1ヶ月基礎練しかさせなかった。

彼はその事理解してくれたみたいで、1ヶ月間、基礎練に打ち込んでくれた。

あー見えて、頑張り屋さんだからね。」

裕子先輩は、私の方を向いて、
こう言ってくれた。

裕「錦戸くんが、ちゃんと話してくれてたら、Aちゃんも、こんなに悩まなかったよね？

そこは、私も悪かったと思ってる。
ごめんなさい。

でも、この1ヶ月やってきた事は無駄じゃないと思う。

私にとっても、錦戸くんにとっても、Aちゃんが必要なの。

これから、3人で頑張ろう。

部活、辞めないでくれないかな？」

貴「ウッ…裕子せン…ぱい…」

私は、裕子先輩にすがりながら、
思いっきり泣いた。