美麗な舞台 ページ7
衝撃…?衝撃って──
そう考える暇等無いらしく
籠がガタンと大きく揺れた。
「ちょっとDarling!?
大丈夫!?ケガ無い!?」
「……何とか。」
爆風で激しく揺れたようだ。
下の方からMettatonの心配そうな声が聞こえた。
心配するなら戦闘を止めてほしい所だけど…
あ、最高のショーだから無理だったな。
「もー!君、爆発を誘導してるでしょ!?
ねぇ、何がしたいんだい!?
Darlingがケガしたらどうするの!?」
ぷんすことFriskに怒るMettaton。
FriskはそんなMettatonに煽っている。
Mettaton…心配するくらいなら戦闘を止めてくれ。
「…Sion!」
Friskの声にハッとし、下を向く。
口パクでFriskは
次の攻撃に体制を備えて、と呟いた。
何をするかなんて想像もつかないけど…
……私は信じてるからな。Frisk。
Friskに対して頷き返し、タイミングを待つ。
Mettatonのターンに入った─次の瞬間。
「痛"…っ……!」
激しい爆発と共に、鳥籠が大きく揺らぐ。
先の爆発とは比べ物にならない。
観客もまさか巻き込むと思っていなかったのか
歓声に混じって所々で悲鳴が上がった。
ギィ……ギィ……と怪しい音を立てる鳥籠。
鳥籠を空中固定させていた金具が擦れる音が響いた。
鳥籠に安定感は無く、ずり落ちそうだ。
早いところ、脱出しなければ
このまま落ちてしまうかもしれない。
そう思って試みるのだが…
タイミングが合わず、上手いこと出来なかった。
「─Sion!」
ふと、声の方へ視線を向けると…
──鳥籠の下にはFriskがいた。
「なっ…何してるんだ!?
崩れ落ちるだろうから逃げてなよ!」
「─僕は平気だから!
Sion!此方に飛んで!」
腕を広げて私が飛ぶのを待っているFrisk。
飛ぶ…?飛ぶ!?この高さから!?
鳥籠が設置されていたのは
ステージやスクリーンより高く…
軽く、建物2階分の高さだ。
「…む、無理だ……こんな…高い、のに。」
この高さから飛ぶのは、些か冗談がキツイ。
足がすくみ、膝はガクガクと震えだす始末。
恐怖が湧きあがり、脳を支配していく。
─駄目だ。余計な事を考えるな。
とにかく今は、Friskを逃がさないと─。
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クロセ(プロフ) - はじめまして!続きを楽しみにしてます! (2020年6月2日 23時) (レス) id: c80b4d78c0 (このIDを非表示/違反報告)
きりにゃー - ロイヤルガードさん、タイミングう! (2020年3月4日 1時) (レス) id: 9df501902d (このIDを非表示/違反報告)
イザヨイ - 名前カタカナになってますが十六夜です!(汗) (2020年2月4日 17時) (レス) id: 447a13bfc7 (このIDを非表示/違反報告)
イザヨイ - いえいえ!大丈夫ですよ!仕事が忙しくこちらも返信できずすいません!時間があるたびに見に来ます!!((オイ (2020年2月4日 17時) (レス) id: 447a13bfc7 (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - 十六夜さん» 返信遅くなってしまいすみません。今時期は様々な用事がありロクに更新出来ずにいます。途中で作品を放るつもりは更々ありませんのでお時間が空いている時にでもまたいらしてください。 (2020年1月8日 18時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年7月15日 14時