地下世界の彷徨者 3

DIVE!! ページ8

嫌な軋みの音を立てながら鳥籠は落ちかける。
真下では相変わらずFriskが腕を広げて
私がその胸へダイブするのを待っていた。

「私は大丈夫だから！…先に逃げなよ…！」

そんな悲痛な声もFriskは
全く聞こえていないかのように動きをみせない。

「絶対君を捕まえてみせるから！
Sionは僕(・)を信じてくれるんだろ！？」

あぁそうだよど畜生！
Friskを信じてるに決まってるだろ！

「──どうなっても知らないからなｯ！！」

こうなったらヤケだ。
怖い？そんな怖じ気ついてる暇なんて無い！
衝動的に、自棄になって鳥籠の中から飛び出した。

空中に身体を投げたした浮遊感。
それは重力操作をされた時の感覚に似ている。
最も、安定感は一切微塵も無いが。

飛び出した身体は落下速度を上げていく。
怖いだなんて言ってる暇は無いと言ったが
……やっぱり怖いものは怖い。

これで私を捕まえてくれなかったら…



─ 一生恨んでやるからな、Frisk。

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