＊7 ページ8
ar side
「おはよ〜大ちゃん」
遅刻ギリギリで教室に飛び込むと、いつも通り元気に挨拶してきた山田。
早く準備しないと始まっちゃうよ、なんて俺を急かしながらテキストのページを教えてくれる。
「ありがとう…お前さ昨日、」
「ん？」
「知り合いだったの？伊野尾さんと」
「あ〜、まぁ、」
ペンを回しながら言葉を濁した山田。俺も言いたくないことならまずかったかなと深くは聞けないでいた。
しばらくして、山田がゆっくり口を開く。
「大ちゃんって、偏見とかある？」
「え？なんの、」
「男同士の恋愛。」
思ってもみない言葉で驚いたけれど、山田の顔は真剣だった。
偏見もなにも、俺自身いま付き合っているのは�睫擇世掘弔箸呂い�同性は�睫擇靴�好きになったことがないけれど。
「特に、無いよ」
そう答えると、山田は少し安心したようでゆっくり話してくれた。
「じゃあ隠すのもあれだし言っちゃうけど…いのおちゃんとは付き合ってたんだ、高校時代。」
「…そう、なんだ」
「一方的に別れようって言われたし、俺はまだ諦めるつもりない。だから今もいのおちゃんが好きだよ。」
そう言った山田の横顔はどこか切なげで、綺麗な瞳はいつもより凛としていた。
「引いた？」
「へっ、いや、ぜんぜん。俺もわかるっていうか、同じっていうか、」
俺があたふたしていると、山田は小さく笑って言った。
「雄也のことが好きなの？大ちゃんは」
「は、えっ！何で、」
「ふふ、見てたらなんとなくわかったよ。俺と居るときとぜんぜん違ぇもん。付き合ってるの？」
「うん…」
「そっか、羨ましいな」
山田がまた寂しそうに笑う。やっぱりその表情は綺麗に見えた。
それは彼が恋をしているからだろうか。
片思いでも、両想いでも、誰かを好きになる気持ちってその人のことを大きく変えると思う。
�睫擇鮃イ�になって、付き合って、本当にそう感じるようになった。
女の子との恋愛とはまるきり違っていて。だけど、何を差し引いても�睫擇�好きだって思えるから、
�睫擇暴于颪┐覆�ったら俺は今頃、そんな気も知らないで適当に恋愛をしていたのかもしれない。
だから山田は昔の自分みたいに見えるし、本当に伊野尾さんのことが好きなんだなって伝わってきた。
「どうするの？これから」
「友達からやり直すよ。また好きになって貰えるように。」
そう力強く言った山田はやっぱり綺麗に笑っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ららりる(プロフ) - いのありすけさん» いのありすけ様 ありがとうございます^^*お互い更新頑張りましょうね！ (2020年6月8日 9時) (
レス) id: 9caf9169a2 (このIDを非表示/違反報告)
いのありすけ - なんと優しい方(´∀｀*)ありがとうございます！それと、このお話大好きです！応援してます！ (2020年6月8日 6時) (レス) id: 6632e5a6b8 (このIDを非表示/違反報告)
ららりる(プロフ) - いのありすけさん» いのありすけ様 コメントありがとうございます。そうだったのですね！こちらも気付かず申し訳ございませんでした。そもそもが曲の歌詞なので同じになってしまうのも仕方ないと思います。私はぜんぜん気にしませんので、お好きなように更新していってください！ (2020年6月8日 0時) (レス) id: 9caf9169a2 (このIDを非表示/違反報告)
いのありすけ - コメント失礼します。ごめんなさい！今、初めて気付いたのですが私が最近書き始めたお話と題名が同じで…私が完全に悪いので不快に思われたら私の作品を消去しますので遠慮なしに言ってください。本当にごめんなさい！ (2020年6月8日 0時) (レス) id: 6632e5a6b8 (このIDを非表示/違反報告)
ららりる(プロフ) - chamu_yaoさん» chamu_yao様 コメントありがとうございます。匂わせてみました、笑 次話でガッツリ絡ませようとは思っております。もし2人の組み合わせやリバに地雷がありましたらご注意ください！素敵なコメントありがとうございました。ゆっくり更新頑張ります^^ (2020年3月12日 13時) (レス) id: 9caf9169a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ららりる | 作成日時：2020年3月8日 17時
