検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:72,797 hit

計画 ページ7

knock,knock.

一定のリズムに合わせて
私の背丈より高い扉をノックする。

knock,knock

「…誰?」
「私だよ。両手塞がっちゃってて…
悪いけど、開けてもらえない?」

数秒間の沈黙の後、
重そうな音と共に紫色の扉は開かれた。

「入って。」
「…有難う。」

扉が閉まると同時に外の世界と遮断され
骨に沁みる寒さが幾分か和らいだ。

「部屋で待ってて。
僕、何か飲み物淹れてくるよ。」

部屋の方向を指差し、Charaは
別の部屋へ駆けていってしまった。

Charaの部屋に入り、ため息を溢す。

私とCharaが初めて会った
あの日から随分経った。
幾らか打ち解けてくれたようで
こうして家に招かれるようにもなった。

でも今日は別件。
大事な話をしなければいけない。


「え、立ちっぱだったの?
その辺適当に座って良かったのに。」

Charaが苦笑しながら
トレーを片手に入ってきた。

「…ぼんやりしてただけ。
あぁ、お菓子作ってきたんだ。ハイ。」

クッキーの入ったかごを手渡すと
手際よく盛りつけをしだすChara。
相談をしに来た筈なのに
これじゃあ、お茶会になりそうだ。

「それで─あの話だけれど。」

和やかな雰囲気が一変し
ピリピリとした緊張感が走る。
Charaの赤い瞳が此方を見た。



「Asriel王子を復元する事は
───出来ない。」


Charaの顔から笑顔が消えた。

可能性に賭けて→←掴んだ手の温かさ。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
73人がお気に入り
設定タグ:undertale , sans , トリップ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

零ノ花(プロフ) - コハクさん» 犬の呼吸音はトラウマだったな。怖かったわーあれ。 (2019年4月29日 16時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - Amalgamの話しはいつ聞いてもグロイと思う。犬はよくあんなの思い付いたよなぁ(失礼) (2019年4月29日 15時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - コハクさん» 会話割って失礼(_ _)。坂○忍さんに似てるよね。 (2019年4月29日 2時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - カマ猫さん» バカパン?あぁ、顔芸がヤバイ奴。(そうとしか認識してない矛盾の塊) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
カマ猫 - コハクさん» 個人的にバカパンに色々と相談したい。いい答えくれそう。 (2019年4月27日 14時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年3月14日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。