偽り無く ページ36
「─Aが、異世界トリップ者…?」
Charaの赤い瞳に驚愕の色が浮かぶ。
…無理もない。
違う世界から来た、なんて
あまりにも現実離れしている。
「…信じてもらえないと思う。
でも、それでもいいから…聞いて。」
混乱を落ち着かせるように
Charaは深く息を吐き出している。
「私がいた世界で、この世界は
ただの【ゲーム】でしかない。
この世界の行く末を私は知っている。
…良い方・悪い方も。
私は皆が好きだ。皆を助けたい。
悪い道になんて進みたくない。
出来うる事ならなんだってやる。
Asを助ける為にも、
Charaの力が借りたい。
でも、そうするに当たって、
…気付いたの。
話さなきゃいけない事があるって。」
問いたげな眼差しで見つめる
Charaに瞳を合わせた。
「…これから起こりうる事を話すよ。
7人目の人間が落ちてきた時、
世界は7人目によって改変される。
良い方も悪い方も
──延々と繰り返される。」
最後の呟きにCharaの瞳が
怯えの色を混ぜた。
驚きのあまりに声が出ないのか
彼の細い喉から掠れた息だけが響く。
「私が元いた世界に戻るまでに
しなければいけない事は2つ。
Asの甦生と7人目の阻害。
前者はともかく後者はかなり厄介だ。
皆を救う為には…
良い方へ進まなければいけない。
世界を知る私は7人目がどう動くかで
その世界の流れが分かる。
…お願い。Charaの力を貸して。」
再度赤い瞳に視線を向け、合わせる。
未だ、想像を絶する事実に
理解が追いついていないのか
瞳から驚愕と怯えの色は抜けていない。
暫く経って、つぐんでいた口を開いた。
「…A。僕は──」
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零ノ花(プロフ) - コハクさん» 犬の呼吸音はトラウマだったな。怖かったわーあれ。 (2019年4月29日 16時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - Amalgamの話しはいつ聞いてもグロイと思う。犬はよくあんなの思い付いたよなぁ(失礼) (2019年4月29日 15時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - コハクさん» 会話割って失礼(_ _)。坂○忍さんに似てるよね。 (2019年4月29日 2時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - カマ猫さん» バカパン?あぁ、顔芸がヤバイ奴。(そうとしか認識してない矛盾の塊) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
カマ猫 - コハクさん» 個人的にバカパンに色々と相談したい。いい答えくれそう。 (2019年4月27日 14時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年3月14日 15時