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電話番号を交換して、私は画廊を出た。



駅まで送ると言ってくれた永瀬はなぜか得意げだった。


「平野紫耀」は、ペコペコと何度もお辞儀をしてから「最後のお客さんが出るまでいます」と言った。





出口から彼が見えなくなるまで、私はいつまでもガラスの扉を見つめていた。



水の中で見る彼はやっぱりひとりでに光っていて、アットウテキだった。









二人になってから、永瀬は私の肩を肩で叩いた。




駅へと向かう道のりの中で、こんなに満たされた気持ちになったのは初めてだった。







「A、あの写真絶対気にいると思った。」

「うん、ほんまに好き。なんか、言葉にできひんくらい」

「やろうな。さっきの様子見て、分かった。」

「なんで永瀬、私があの写真気にいるって分かったん?」

「ん?なんか似てるなって、思ってん。Aのあの絵と、しょうの写真」

「よひら?そうかな、ほんまに?」

「おん。似てる。」



どこがどう似ているか、は聞けなかった。

私は何度もそのことについて聞いて、永瀬をうんざりさせた。




子供のように興奮する私を、永瀬は馬鹿にして何度もからかった。








「あの絵も好きやろうけどな、A、しょう自身も絶対好きになるで」

「ほんま?」





永瀬は私の気持ちなど全く気づいていなかった。






「めっちゃ天然やし、変なとこもめっちゃあるけど、信頼できる。ええ奴。」

「ええ人なんは、もう知ってる。さっき会っただけでも分かったで」





駅について、私はすぐに切符を買った。


早く別れてこの話題をおしまいにしないと、何かの拍子に「平野紫耀」のことが好きだと口走ってしまいそうだった。




なんでも笑ってくれる永瀬も、それはさすがに早すぎる、と呆れてしまうだろう。








「しょうのな、」






足早に改札へと向かう私に永瀬はぽつりと言った。






「恋人も、信頼できる人やねん。」









私は改札機に切符を入れるのを忘れた。






何も入れずに、そのまま歩いて改札を抜けようとして、案の定弾かれるようにぶつかった。




私は完全に、「あかん人」に成り下がった。








永瀬はそんな私を見て、「わは!」と笑った。






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作者名:琉叶 | 作成日時:2019年3月24日 1時

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