悪趣味 ページ27
私は仰向けになったサトシの前で腕組みして眉を上げてみせた。
プレーンシャツの上にワインレッドの編み目の粗いセーター、カーキのタイトジーンズ、ミルクティー色のスエードレースアップブーツ。髪をポニーテールに緩めに結い上げている。
｢あはは…でも少しゲッコウガに近付いてる気がするよ｣
｢嘘つけ。サトシが朝起きてゲッコウガになってる、なんてファンタジーはどれだけ年月を掛けても無駄だから期待しない方が良いよ｣
私がそう毒を吐くとサトシもセレナ、シトロン、ユリーカも大笑いした。
私はフフッとサトシに向かってニヒルな笑みをみせた。
｢見てたよ。ゲッコウガの真似して木から木へ飛び移ろうとして失敗したでしょ？しかも清々しい程に盛大な音を立てて、見事なしりもちをついた｣
｢ええっ⁉何で分かったんだよ⁉｣
サトシが私の投下した爆弾に思いの外、大きな反応をした。私はニヤリとしてみせる。
｢エーフィの念力で透視してもらって実況を見てたから｣
｢ええっ⁉だったらあたし達にも教えてくれても良かったのに！ユリーカ、すごく見たかった〜！｣
ユリーカがそう言うとシトロンのツッコミが入った。
｢ジユンにユリーカ。人の不幸を見て喜ぶのは悪趣味ですよ｣
とは言うものの、あの時のサトシの姿が脳内で再生されて笑いが止まらなかった。サトシは思わず苦笑い。
｢ゲッコウガ、お疲れさま。これからも無謀なご主人様を散々振り回してあげてね｣
やっと笑いが治まった私はゲッコウガにそう言うと、ゲッコウガは頷いた。
｢ゲッコウガ、俺を振り回すのは程々に頼むよ｣
サトシがそう言った瞬間、どこからか風が吹き付けてくる。自然の風ではない。
真上から轟音が聞こえるので顔をみんなで上げると一機のヘリが…
みんなは風の凄さに目を閉じていたが、私は何とか詳細を見逃すまいと目を開けていた。
するとヘリから誰かがロープを伝って地上に降りてきた。勢い良く降りてきたけど、手の皮、大丈夫かな…？
｢大丈夫ですか？｣
目を開けたシトロンが聞いた。あれ、この人、どこかで…
｢ノープロブレムよ。お久しぶり、みんな｣
｢｢｢｢カルネさん‼｣｣｣｣
どうやらサトシ達はカルネさんと会ったことがあるようだ。どこかで見覚えがあると思えば…現カロスチャンピオンで女優のカルネさんとは…！
｢カルネさん、どうしてここに？｣
シトロンが聞くとカルネは私に視線を合わせた。
｢あなた達に会いに来たのよ。ゴジカさんの予言を聞いて｣
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juliet(プロフ) - 頂志桜(サム)さん» 大丈夫ですよ！間違いのご指摘、有り難いです。師匠の教えには何でもついて行きます！ゲッコウガはジユンの良き相談相手であり、ゲッコウガもジユンから貰うギブアンドテイクの関係ですね。ゲッコウガが最近キテるんです(笑)。この二人にも注目です！ (2016年10月2日 20時) (
レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - すみません、こちらも打ち間違えました(汗)。「逃逃げ込んだ」ですね。大した違いはありませんが……。どうもすみませんでした。 (2016年10月2日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - ゲッコウガの察し、いいですね〜。ジユンちゃんが分かりやすいのもあると思いますけれど。 あ、さっき1ページ目から通して読んでいたのですが、3ページ目の最初が「逃逃げ込んでいた」となっていましたので、ご報告させていただきますね。今更でどうもすみません……。 (2016年10月2日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 頂志桜(サム)さん» 本当だ…！よく打ち間違いをしちゃうんです…。前にプラターヌ博士をプライベート博士と酷いミスをしたことがあって…(笑)。気をつけないと。間違いの指摘、ありがとうございます！ (2016年9月30日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» ありがとうございます！考えている内容を早く書かないと忘れちゃうので電光石火で書いてます(笑)。アランやジユンの話を書くのが大好きってのもありますが…。これからも作品のクオリティー上昇も叶えつつ頑張ります！ (2016年9月30日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sweetspring | 作成日時：2016年9月29日 17時
