再戦の予約 ページ21
治療室は大事な機器があって立ち入りを許可するわけにはいかない、ということで待合室で一番大きいソファーにサトシが寝かされていた。
さっき倒れたときより顔色も良くなって、呼吸も安定している。
今は夢を見ているのか閉じられた瞼の下で眼球が動いている。だが、あまり良い夢ではなさそうで、少し顔がひきつっている。
左からセレナ、私、アラン、シトロン、ユリーカで半円を作っている。背後から足音が聞こえて振り向くと、ゲッコウガが私とセレナの間に入った。
少しして、サトシは急に目を覚ました。
｢気が付いた！｣
｢大丈夫ですか？｣
セレナとシトロンがみんなを代表した台詞を発した。サトシは｢ああ…｣とやや微妙な返事をして、ゲッコウガを見た。そして自力で起き上がった。
｢良かった！心配したじゃない！｣
ごめんごめん、とサトシは頭を掻きながら謝った。少しサトシらしさが戻った。
｢今日はもう、無理せず休め｣
アランがそう言うとサトシも頷いた。
｢今日はバトル、悪いな｣
｢気にするな｣
アランが肩をすくめて微笑んだ。さっきもそうだが、アランの自然な笑みを見ていると何故だかすごく嬉しくなる。
｢俺…体、動かなくなっちゃって…｣
｢シンクロは、それほどトレーナーに負担が掛かるんですね｣
シトロンがそう言うとアランが発言した。
｢当然と言えば当然だ。そもそも、あんな見たことない力自体が異常だ｣
サトシはアハハ、と笑ったが声が掠れていてやがて笑い声が途絶えた。
そして一瞬、何かを考えたようだったが、いつも通りのやる気に満ちた視線をアランに向けた。
｢アラン！俺達、あの力をものにしたら、またバトルしようぜ！｣
｢今日のバトル、決着はまだついてないからな｣
アランがサトシに手を差し出して、二人は握手した。
｢もっともっと強くなって、アランにも勝ってカロスリーグ優勝！目指せ、ポケモンマスターだ！｣
｢カロスリーグか…｣
アランが反芻すると、ユリーカが｢アランも目指してるんでしょ？｣と聞いた。私は首を振りかけたが止めた。
｢いや…特には…｣
｢何で？すっごく強いトレーナーやポケモンがいっぱい集まるんだぜ！今からワクワクするよ！｣
アランはフッと笑って言った。
｢それは楽しそうだ｣
アランはポケモンセンターに泊まらないということでみんなで見送り、私は部屋の机の上に放置されたホロキャスターの電源をつけるとメッセージが入っていた。再生して聞いた瞬間、仰天した。
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juliet(プロフ) - 頂志桜(サム)さん» 大丈夫ですよ！間違いのご指摘、有り難いです。師匠の教えには何でもついて行きます！ゲッコウガはジユンの良き相談相手であり、ゲッコウガもジユンから貰うギブアンドテイクの関係ですね。ゲッコウガが最近キテるんです(笑)。この二人にも注目です！ (2016年10月2日 20時) (
レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - すみません、こちらも打ち間違えました(汗)。「逃逃げ込んだ」ですね。大した違いはありませんが……。どうもすみませんでした。 (2016年10月2日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - ゲッコウガの察し、いいですね〜。ジユンちゃんが分かりやすいのもあると思いますけれど。 あ、さっき1ページ目から通して読んでいたのですが、3ページ目の最初が「逃逃げ込んでいた」となっていましたので、ご報告させていただきますね。今更でどうもすみません……。 (2016年10月2日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 頂志桜(サム)さん» 本当だ…！よく打ち間違いをしちゃうんです…。前にプラターヌ博士をプライベート博士と酷いミスをしたことがあって…(笑)。気をつけないと。間違いの指摘、ありがとうございます！ (2016年9月30日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» ありがとうございます！考えている内容を早く書かないと忘れちゃうので電光石火で書いてます(笑)。アランやジユンの話を書くのが大好きってのもありますが…。これからも作品のクオリティー上昇も叶えつつ頑張ります！ (2016年9月30日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sweetspring | 作成日時：2016年9月29日 17時
