面会 ページ19
《アランside》
夕暮れが近い。座っていていつもより低い位置にある俺の顔の側面に日が差す。
眩しかったので顔の角度を変えて、太陽の方向から顔を背ける。
久しぶりに会ったジユンは相変わらず痩せていたが、前より元気そうで安心した。それに気付かれないように一瞬だけ俺に笑いかけたので、俺も笑い返した。
このポケモンセンターに来たとき、窓からサトシの姿が見えて窓に近付いた。
どうやらバトルしているらしいということは分かったのだが、相手は分からなかった。窓から覗いてから初めて分かった。
ジユンだった。
ジユンがバトルするなんて珍しい。それにどこか楽しそうだ。サトシはゲッコウガ、対してジユンはリーフィア。
リーフィア…。前にミアレで高級レストランでコース料理を賭けたバトルをしたときのジユンのポケモンだった。ダブルバトルなのでお互いにサポートし合うことが必要だったが、大型のリザードンが攻めにくい小型で素早い相手の処理をしてくれた。耐久型のポケモンもこなしていた、優秀なパートナーだった。
そう俺が考えていると後ろから足音が聞こえた。
｢アランさん。少し、良いですか？｣
明るいブロンドと茶髪の間の髪、赤い洒落た帽子。確かジユンやサトシがセレナ、と呼んでいたとぼんやり覚えている。
俺は頷いて、彼女の座る席に正面を向けるように座り直した。
｢あの…アランさん、正直に教えてください。アランさんは、ジユンのことをどう思ってるんですか？｣
まさかこんな質問がくるとは思わなかった。だが、驚きの表情を出さずに極めて冷静に対応する。
｢ジユンは昔の俺の旅の仲間だ｣
｢違います。本当は…好きなんでしょう、ジユンのこと｣
場合が場合なら俺は適当にあしらっていただろう。だが、セレナの顔は真剣そのものだった。
｢…俺とジユンの話をどこまで知ってるんだ？｣
｢昔、アランさんと旅していて、ジユンと付き合っていたけど、別れてしまったと…。詳しい理由は知りません｣
俺は窓から入る日の光を見つめた。
｢いくら気持ちが同じでも俺とジユンはもう終わった関係だ。俺が口を出すことはない｣
｢でも、好きなんでしょう？｣
俺は一瞬返答に詰まった。俺は日の光から床のタイルに視線を移す。
｢…何が言いたい｣
｢サトシやシトロンと付き合うようになったと聞いたら？｣
セレナは至って真面目にこちらを見ている。俺は視線をタイルからセレナに移す。
｢…ジユンと話せということか｣
セレナは微笑んだ。
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juliet(プロフ) - 頂志桜(サム)さん» 大丈夫ですよ！間違いのご指摘、有り難いです。師匠の教えには何でもついて行きます！ゲッコウガはジユンの良き相談相手であり、ゲッコウガもジユンから貰うギブアンドテイクの関係ですね。ゲッコウガが最近キテるんです(笑)。この二人にも注目です！ (2016年10月2日 20時) (
レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - すみません、こちらも打ち間違えました(汗)。「逃逃げ込んだ」ですね。大した違いはありませんが……。どうもすみませんでした。 (2016年10月2日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - ゲッコウガの察し、いいですね〜。ジユンちゃんが分かりやすいのもあると思いますけれど。 あ、さっき1ページ目から通して読んでいたのですが、3ページ目の最初が「逃逃げ込んでいた」となっていましたので、ご報告させていただきますね。今更でどうもすみません……。 (2016年10月2日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 頂志桜(サム)さん» 本当だ…！よく打ち間違いをしちゃうんです…。前にプラターヌ博士をプライベート博士と酷いミスをしたことがあって…(笑)。気をつけないと。間違いの指摘、ありがとうございます！ (2016年9月30日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» ありがとうございます！考えている内容を早く書かないと忘れちゃうので電光石火で書いてます(笑)。アランやジユンの話を書くのが大好きってのもありますが…。これからも作品のクオリティー上昇も叶えつつ頑張ります！ (2016年9月30日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sweetspring | 作成日時：2016年9月29日 17時
