何かの予感 ページ48
《アランside》
マノンのハリマロンが昏睡状態になり、マノンの悲痛な泣き声を聞いてしまった。こうしたのは俺のせいだ。
俺がマノンとジユンを守るためにあえて冷たく突き放した結果、こんなことに…。
やりきれない思いに苛まれ、俺は壁を拳で叩きつけることしか出来ない。
俺は…ここにいられない！
俺は盗み聞きしていた壁際から離れてその場を後にした。
｢アラン｣
俺はジユン達の声が完全に聞こえない離れた場所に座っていた。代表は話を終えたのか俺を探しに来たようだ。俺はすぐ立ち上がった。代表はここで話せないのか、ラボの外に出るまで黙っていた。
｢ハリマロンを目覚めさせるには、メガシンカエネルギーのシステムをいち早く確立する必要がある｣
代表がようやく重々しい口を開いた。代表の横を歩いていた俺はすぐに代表の目の前に回り込んで言った。
｢俺がやります！ハリマロンを助け、マノンに笑顔を取り戻すためにも！｣
代表は頷いた。そして何かを手渡した。
｢その機械でメガシンカエネルギーの集まり具合をチェックすることが出来る。この機械のメガシンカエネルギーの収集量が一杯になるまで貯める必要がある｣
｢構いません。これでハリマロンを助けることが出来るなら！｣
そこへジユンが俺の背後から現れた。その顔は険しい。
｢フラダリさん、メガシンカエネルギーを大量に集めることでハリさんを目覚めさせる保証はあるんですか？｣
｢確実ではないが、今のところ、この方法しかない｣
｢本当に、その方法しかないんですか？｣
｢ああ。残念だが…私が出来るのはその方法しかないのだ｣
ジユンは代表をじっと黙って見上げている。代表も目を逸らすことなくジユンを見つめ返す。
俺は最初から気付いていた。ジユンが代表をよく思っていないことに。
自分の上司が気に入られないのは少し残念に思ったが、かといってわざとらしく邪魔したり、挑発したりすることはなかった。
ホウエンで３日の時間があったのに３日目を潰された時、あまり気にしないと思っていたが、予想以上に機嫌が悪かった。恐らく、観光の予定が潰されたことでなく、代表に１日を潰されることに怒っていたんだと思う。結果、直接対面せずにインターネットで対話するだけだとダイゴが言った時、ホッとしたような顔をしていた。
｢アランを借りてもいいですか？｣
やがて睨み合ったもののキリがないと諦めたのかジユンが口を開いた。
｢ああ｣
きっと何かが起こる。そんな予感がした。
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藍玉 - 読みました！なんだか、大分雰囲気が変わりましたね。とても読みやすいです！話も続きがとても気になります…！私の意見を聞いてくださってありがとうございました。これからも頑張ってくださいね！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: 2a90760f0b (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» ざっと研究して、行間を空けて見ました！行間を空けてみるだけで結構読みやすさに差が出ますね…！是非ご確認ください！ (2016年9月10日 22時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» 貴重なアドバイス、ありがとうございます。実は自分でも詰めすぎなのは百も承知なのですが、一話でどれだけのことを書きたいというノルマをある程度決めてまして…。そのノルマに追いつけるように書いたところ、このザマに…。他の作品など参考にして研究してみますね！ (2016年9月10日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
藍玉 - julietさん» はい、もちろんそのつもりですよ！…えぇっと、続けて私がコメントしてすみません。…生意気ながらアドバイスなんですが、少し文章が詰め過ぎていると感じるので行を空けてみてはいかがですか？今のままでもとても素敵な作品ですが。…あ、私はシリアスも大好きですよ！ (2016年9月10日 0時) (レス) id: 2a90760f0b (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» お返事遅くなってすみません！コメント、ありがとうございます。最近はシリアスが強めなので甘い展開を入れるのが難しいのですが頑張ります！読者の皆さまがどう思っているのか気になっていたので参考になりました。これからもご愛読宜しくお願いします！ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sweetspring | 作成日時：2016年9月5日 16時
