秘密 ページ34
《アランside》
マノンが俺にそんなことを言うとは思わなかった。そしてジユンの視線の変化も。最初は困惑した様子だったのにマノンを拒絶した時、はっきりと冷めきったような、軽蔑に近い視線を背中で感じていた。
確かに危険だということは百も承知だ。だが、俺は強くならなければならない。大切なものを守るために…。
ダイゴはドアの傍で待っていた。
｢良いのかい？置いていって｣
｢足手まといなだけだ｣
その言葉は正確とは言えなかった。特にジユンは足手まといなどころか言い方が悪いが便利な存在だ。美しく、勇敢で、頭の切れる非の打ち所のないかけがえのない人材。
｢本当とは思えないけど｣
ダイゴが俺の心を見抜いてそう言ったが、俺が睨むと｢おっと、失礼｣と謝った。
｢君なりの優しさかと思ってね｣
やはりこのダイゴという人物は侮れない。バトルも、人の扱い方も。そして何より、謎の多いジユンの秘密を最も知る人物でもある。
｢…ジユンに何があったんだ？｣
俺がそう言うとダイゴは歩いていた足を止めた。そして振り向く。
｢…ジユンは君に何も話していないのか。昔から秘密主義が治らなくて…分かった。話そう｣
ダイゴは深刻な顔になった。俺は話し出すまで待った。
｢ジユンは…12歳の時までミアレのトレーナーズスクールに通うごく普通の成績優秀な女の子だった。既にその時にはポケモンと話せる能力があったけど、黙っていたんだ。
だがある日…どこで情報が漏れたのか分からないけど、赤い服の集団がジユンの家を襲撃した。その集団は家でジユンがいる時に誘拐しようとでも思ったようだけど、その日は偶然、ジユンが先生と進路相談していたんだ。そして…空振りにあったその集団はジユンの両親の口封じのために家を放火して、出口を全て外から壊したんだ。ジユンが帰った時には既に…間に合わなかった。
ジユンはその後、未成年だったから一番近い親戚を探していたところ、僕と親戚関係にあることが判明して、親父が引き取ることになった。ジユンは僕たちを警戒していたけど、やがて信頼してくれた。
それ以来、他の地方での動きを探るためにカロス以外の地方を一通り旅をしながらジムに挑戦して実力を上げていった。その間、僕たちも定期的に連絡していたんだ。
そして半年前、カロスでまだ調べていないので戻ってきたんだ。｣
俺は頭を殴られたような衝撃を覚えた。そんな秘密が…。
｢アラン、話すのはこの事件の後だ。今は目の前のことに集中しよう｣
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藍玉 - 読みました！なんだか、大分雰囲気が変わりましたね。とても読みやすいです！話も続きがとても気になります…！私の意見を聞いてくださってありがとうございました。これからも頑張ってくださいね！ (2016年9月10日 23時) (
レス) id: 2a90760f0b (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» ざっと研究して、行間を空けて見ました！行間を空けてみるだけで結構読みやすさに差が出ますね…！是非ご確認ください！ (2016年9月10日 22時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» 貴重なアドバイス、ありがとうございます。実は自分でも詰めすぎなのは百も承知なのですが、一話でどれだけのことを書きたいというノルマをある程度決めてまして…。そのノルマに追いつけるように書いたところ、このザマに…。他の作品など参考にして研究してみますね！ (2016年9月10日 5時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
藍玉 - julietさん» はい、もちろんそのつもりですよ！…えぇっと、続けて私がコメントしてすみません。…生意気ながらアドバイスなんですが、少し文章が詰め過ぎていると感じるので行を空けてみてはいかがですか？今のままでもとても素敵な作品ですが。…あ、私はシリアスも大好きですよ！ (2016年9月10日 0時) (レス) id: 2a90760f0b (このIDを非表示/違反報告)
juliet(プロフ) - 藍玉さん» お返事遅くなってすみません！コメント、ありがとうございます。最近はシリアスが強めなので甘い展開を入れるのが難しいのですが頑張ります！読者の皆さまがどう思っているのか気になっていたので参考になりました。これからもご愛読宜しくお願いします！ (2016年9月9日 17時) (レス) id: 294ccbef1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sweetspring | 作成日時：2016年9月5日 16時
