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第3話 ページ4

私は芥川達が遠くへ言ったのを確認すると、盛大に大きな溜め息を附いた。

「良かった……」

あの侭芥川と一緒にいたら心臓はち切れる所だった。

つい先刻も、芥川と目を合わすのが辛くて、でも必死に普段通りを装っていたのだ。

「……私、よくぞ耐え抜いた……」

私はそっと胸を撫で下ろした。

「……」

先刻、芥川が私の頭を撫でた──掻き回したと言った方が正しい気がするが──事が脳内で超高画質美麗映像として再生される。

私は辺りを不審者の様にキョロキョロと念入りに見渡し、誰も居ないのを確認すると、自身の頭を手で触れてみた。

たった其れだけで、胸がきゅうう、と苦しくなって、みるみる内に顔に熱が集まってきた。

芥川に、触れてもらえた。

自分でも、卑しい奴だと思う。

でも──好きな人に、触れられた。

其れは私にとっては、迚も、喜ばしい、とか、幸福、だとか、そういう其処ら辺にある言葉では言い表せない位に、嬉しい事なのである。

「芥川……」

胸のドキドキがまた再発して、きゅううう、と其れは締め付ける様に胸が苦しくなった。でも、決して不快ではない。

私は熱っぽい息を吐いて、歩き出した。

「よし、切り替えないとね」

早く報告書を出して、今日はもう帰ろうかな。



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叶葉和音 - 皆様、コメント本当にありがとうございます!皆様のお言葉は、これからの作者の励みになります…!更新は諸事情により、だいぶ不定期とかのレベルではないくらい遅いですが、どうか見守って下されば幸いです。 (2017年3月11日 4時) (レス) id: c4535f63fb (このIDを非表示/違反報告)
黒蝶貝@ - 樋口さん好きなので嬉しいです!更新、頑張って下さい。 (2016年12月19日 17時) (レス) id: 96554d5c1c (このIDを非表示/違反報告)
しろ - 全裸待機ですwww (2016年12月13日 22時) (レス) id: c502ce4b81 (このIDを非表示/違反報告)
桃月(プロフ) - こういうの待ってました!!続きが気になります!!更新頑張って下さい! (2016年12月13日 7時) (レス) id: 7b012793f7 (このIDを非表示/違反報告)
虹夏音 - 更新待ってます! (2016年12月11日 16時) (レス) id: 60acc756ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:叶葉和音 | 作成日時:2016年12月4日 15時

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