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ここに来てから初めて口を開いた永見が、そんなことを言う。
ま「永見さんが！ええんちゃいます！」
A「は、え、あの、待って、永見何言ってんのよ」
野「永見かぁ。いざというとき闘える？」
永「その人背高い？」
野「俺よりちょい上くらい」
永「なら大丈夫」
A「いやだから、なんで話進んでんねん！」
訳が分からない。なんで永見が自分から立候補してくるんだ。
私が告白したこと、忘れたの？振られてるのに、そんなことお願いできるわけない。
A「そんなんいらん！誰かと電話しながら帰ったらいいだけやし、」
ま「Aさんあのですね、誰かの目があるっていうのはちゃんと防御になるんですよ。私の友達の経験談ですけど」
A「分かってる、けど、ほらっ、忙しい永見連れ回すわけにいかんし！」
永「仕事合わんときは無理かもやけど、それ以外は全然時間合わせられんで」
A「てか、野川が来てくれたらええやん！」
野「相方がいて意味あるかな。ちゃんと彼氏がいて守ってもらってますよ、っていう感じ出さんと、引かない気がすんねん」
A「なに真面目に正しいこと言うてんのよ…」
けど、どうにかしてやめさせないと。一緒にいたら、諦められないに決まってる。
A「分かった。それは考えるけど、永見は却下」
永「え、なんでなん」
A「大切な同期やから。時間奪いたくないし、万が一のとき酷い目に合わせたくない。から、申し訳ないけど後輩にお願いする」
目を見て、ちゃんと言えた。
本心だから。
永「…」
野「まぁ確かに、後輩のほうが時間あるか」
A「ご飯代出して、彼氏役やってくれる人募るわ」
ま「Aさんやったらみんな立候補するでしょうね」
A「そうやとええけど。それより3人ともありがとう。出番もあるし、戻らんとやな」
よいしょと立ち上がる。永見は口を閉ざして、テーブルを見ていた。
野「舞台立てるか？」
A「なにくそ精神で立つ」
ま「無理せんといてくださいね」
A「ありがとう」
無理やり自分を鼓舞する。永見にもさぁ立った立ったとジェスチャーを送った。じと、と見られて、今度は反射で目をそらす。
やっぱり、何考えているかよく分からない。
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里佳子(プロフ) - 夏子さん» 初めまして。こちらこそ、そんな風に言っていただけるなんて…嬉しい限りです。ありがとうございます！！長編が終了しましたので、ちょこちょこ短編を書く予定です。見て頂けると幸いです！ (10月5日 16時) (
レス) id: 9634fe61f2 (このIDを非表示/違反報告)
夏子 - 初めまして。完結おめでとうございます。完結を嬉しく思うとともに寂しくもあります。言葉や雰囲気が綺麗で、それでいて少し苦く、とても引き込まれる素敵な作品で大好きです。また里佳子様のお話が読めることを願っています。お身体ご自愛くださいませ。 (10月4日 22時) (レス) id: 17842af8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里佳子 | 作成日時：2023年7月20日 23時
