58.＿＿ ページ23
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訳が分からなくて、それなのに涙は何故か出てきて、視界を邪魔する。
頭が働かない。言葉が、出てこない。
「…まだ僕のこと好きですか？」
処理できないまま、質問が来る。
「ま、待って…」
「…」
「か、勘違いしたら、アカンから…、…その、好きって、いうのは…同期として、やろ…？」
「…ううん、…女性として」
「芸人とか、同期とかじゃなくて、Aにはそばにおってほしいし、僕がAのそばにおりたい」
「…わ、私のことは、あんま…考えられへん…かった、はずじゃ…」
「最初はな。でもそう、Aがなんで僕のこと好きになってくれたんやろうって考えてて、Aのこと知ろうとしているうちに、目が離されへん…くて…」
言葉が一瞬詰まった永見を見ると、顔は真っ赤になっていた。
本当…、本当に…？
「にわかには…信じがたいといいますか…、私も今めっちゃ混乱してて…、」
「え、。…それは、僕のことはもう、好きじゃないっていう……」
「え！そういうことじゃないねんけど！ちゃう、もう無理やって思ってたから、どうやって永見のこと忘れようって思ってたから、！」
「なら、まだ好きってことやんな？」
「う、うぅ、…好き、ですけど、！」
「良かった」
「待って、でもまだ、付き合うとか、」
「え、」
お互いテンパって「え」「え」を繰り返す。勢いのまま喋っていたが、途中で永見に腕を掴まれた。
「付き合う、は、考えられへん…？」
「え、え、」
「僕は…Aと一緒におりたいと思ってるんやけど…」
「わ、たしも、そんなことできたら嬉しいけど、想像できんくて…」
「嬉しいんやったら、しよ。…付き合いたい、です」
「…私から言っといてなんやけど、なんで私のこと好きになってくれたん…」
「だから、気になり始めて見てたら、落ち着きないところが放っとけへんし、でもかわいらしいし、だから守りたいって、思ったから、！」
これ以上ない早口で、徐々に声が大きくなる永見。
もしかして、焦らせてる…？
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里佳子(プロフ) - 夏子さん» 初めまして。こちらこそ、そんな風に言っていただけるなんて…嬉しい限りです。ありがとうございます！！長編が終了しましたので、ちょこちょこ短編を書く予定です。見て頂けると幸いです！ (10月5日 16時) (
レス) id: 9634fe61f2 (このIDを非表示/違反報告)
夏子 - 初めまして。完結おめでとうございます。完結を嬉しく思うとともに寂しくもあります。言葉や雰囲気が綺麗で、それでいて少し苦く、とても引き込まれる素敵な作品で大好きです。また里佳子様のお話が読めることを願っています。お身体ご自愛くださいませ。 (10月4日 22時) (レス) id: 17842af8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里佳子 | 作成日時：2023年7月20日 23時
