56.＿＿ ページ21
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大「そういうの前にもAに注意したんやけどな…そのときもピンと来とらんかったな…」
A「…そうか…。今回のこと起こるまで、安達とそんなたくさん話してたわけでもないのにな…」
大「てかなんで安達選んだん？」
A「いや、最初に選んだん野川なんよ。ラグビーやっとったからええんちゃうーとか言って」
永「それ安達に説明した？」
A「……どうやったかな」
大「これはダメですわ永見さん」
永見は苦虫を噛み潰した顔をする。そんな嫌悪感出さんでも…。
大「急接近したら、男なんて単純なんやから、簡単に好きになってしまうねんで」
A「でも、先輩やん、芸人やん。こんなうるさ騒がしいやつの、どこを好きになるん？」
大「Aは笑うとかわいいからなぁ」
A「やめやめやめ変なこと言わんといて」
目尻が垂れて口角が変に上がった表情で冗談を言う翔生。私はテーブルを軽く叩いた。
永「…うん、僕も、かわいいと思う」
ぴしり、と身体が固まる。
聞き間違い…？
A「な、なぁに、冗談キツい」
永「Aの女性としてのかわいさ分かってきたわ」
大「ヒューー！！俺はお邪魔や、退散します！！」
掴まれてるわけでもないのに、本当に動けない。翔生を引き止めたいができない。
A「あ、あり、ありがとー…」
永「…僕のこと諦めたん？」
A「へ…？」
永「安達が、Aは好きな人のこと諦めたって、」
そんなの、なんて答えたら。
ていうか、安達アイツ言いふらしてんな…。
A「えっと…、そうね、振られて時間も経ってるのに、私しつこく永見に近づいたから」
永「…」
A「これ以上迷惑かけたらアカンって、」
永「最初はな、なんで僕のこと好きなんやろうって、最近顔で見られることが多いし、そういうのあんま好きじゃなくて、Aも同じなんかなってもやもやしてたけど、」
A「…」
永「同じじゃないって、一緒に過ごしてきた時間で分かるやんって思って」
A「…私は永見の顔も好きです」
永「それ今言う？」
苦笑いを返される。私も、何を話したら正解なのか、分からない。
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里佳子(プロフ) - 夏子さん» 初めまして。こちらこそ、そんな風に言っていただけるなんて…嬉しい限りです。ありがとうございます！！長編が終了しましたので、ちょこちょこ短編を書く予定です。見て頂けると幸いです！ (10月5日 16時) (
レス) id: 9634fe61f2 (このIDを非表示/違反報告)
夏子 - 初めまして。完結おめでとうございます。完結を嬉しく思うとともに寂しくもあります。言葉や雰囲気が綺麗で、それでいて少し苦く、とても引き込まれる素敵な作品で大好きです。また里佳子様のお話が読めることを願っています。お身体ご自愛くださいませ。 (10月4日 22時) (レス) id: 17842af8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里佳子 | 作成日時：2023年7月20日 23時
