50.＿＿ ページ15
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「おはよー。あ、安達昨日はありがとう」
「Aさん、おはようございます。全然です」
「はは、早速やん」
「すみません、舞い上がってます」
「なんでよ」
昨日安達とLINEを交換した。そのときに偽装彼氏のカムフラージュとして私のことを名前で呼んだらどうか、と安達が提案してきたので、仲良くなる意味も込めて採用したのであった。
「Aさんも呼んでくださいよ」
「えー、周平？」
「かぁーー、くっ…、優勝…！」
「こんなんで勝たんわ」
反応がいちいちオーバーで見ていて面白い。年上だけど可愛いと思う。
「夜ご飯行って帰ろうか？」
「はい！ありがとうございます！」
「何がええ？」
「え、ほんま何でもいいんですか？そしたら肉がいいです…」
「はは、やっぱお肉やな！好きなとこ選んどいて」
「分かりました！」
喋りながら動いていると、楽屋の隅の机に、永見の衣装ケースが見えた。誰かからもらった、という話を最近遠巻きに聞いた。
昨日お礼LINEを送ったとき、今日は東京だと聞いた。
気になって近づいて、失礼ながらも中身を確認する。
そこには、しっかり永見の衣装が入っていた。
え、忘れてるやん。
いや、予備あるんやっけ？
一応確認を、と思い永見に電話をかける。すぐに出た。
『もしもし？』
「あ、永見？衣装マンゲキにあるんやけど、これ大丈夫なやつ？」
『……………、あっ、』
「え、アカンやつ？」
『アカンやつ』
「絶対いるやんな？」
『絶対いる』
静かにオウム返しされる。何を考えているんだ。
「おぉい何でそんな冷静なんよ！今どこ？」
『今新大阪から丁度出た』
「うわ。あ、浜田は？後から行くとかなってない？」
『僕より先に行ってる』
「なんなん？」
時計を見る。私は無意味に早く来たから届けられそうだが…。
「永見出演何時からなん？」
『14時』
「とりあえず京都で降り。嫌やろうけど今すぐ持っていくわ」
『え？嫌とかやないけど、Aの時間は、』
「問題ない。もうこっち動くからな」
『あ、すま』
離れなきゃと言いながら、今回は緊急事態だから仕方がない。なんて思う。
どう考えても言い訳だ。永見だって迷惑なの、分かってるのに。
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里佳子(プロフ) - 夏子さん» 初めまして。こちらこそ、そんな風に言っていただけるなんて…嬉しい限りです。ありがとうございます！！長編が終了しましたので、ちょこちょこ短編を書く予定です。見て頂けると幸いです！ (10月5日 16時) (
レス) id: 9634fe61f2 (このIDを非表示/違反報告)
夏子 - 初めまして。完結おめでとうございます。完結を嬉しく思うとともに寂しくもあります。言葉や雰囲気が綺麗で、それでいて少し苦く、とても引き込まれる素敵な作品で大好きです。また里佳子様のお話が読めることを願っています。お身体ご自愛くださいませ。 (10月4日 22時) (レス) id: 17842af8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里佳子 | 作成日時：2023年7月20日 23時
