【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる35 (ページ6)

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「どういことだ！？世界が歪んで、元老院たちが急に態度を変えたぞ！？」
「親父殿が……気付き始めたんだ。これが夢だと……！」
「では……リリア様が実際に受けたのは祝福の言葉ではなく、あんな罵詈雑言だと言うのか！？」
「ああ、おそらく」
「なんて性根の腐った連中なのかしら！自分たちは高みの見物していたくせに、肝心なとこではウザいくらいしゃしゃり出て！」

ああ、本当にこいつらを消し去ってやりたい。
もし現実世界に戻ったら、この手で消してやる！！
憤る私たちの前で、元老院たちは好き勝手に喚き散らす。

『二度と王子殿下に近づくな、蝙蝠め！早くそやつから王子を取り上げろ！』
『キィイ～～～～～！！』
『あ……』
『早く医者を呼び、王子殿下をお診せするのだ』
『ああ、王子殿下……お可哀想に。無能な近衛兵の生でご両親を失ったばかりか、不浄な魔力を注がれてしまうなど』
『王子殿下の御身に何かあったらどうするのだ！愚か者！』
『貴様ら……もう我慢ならん！その侮辱、今すぐ撤回していただこう！ヴァンルージュ殿がどれほどこの国を、ドラコニアを愛し、尽くしてきたか！』

さすがのバウルさんも堪忍袋の緒が切れ、元老院に掴みかかる。
しかし、それを止めたのはリリアさん本人だった。

『……いい、バウル。これで良かったんだ。これが、きっと正しい……“正しい”？ううっ、頭が割れる……！』
『ヴァンルージュ殿、お気を確かに！』

頭を抱えるリリアさんを見て、バウルさんが声をかける。
だけど次の瞬間、緑色の雷と霧が私たちを包んだ。

「「「「「「！？」」」」」」

『揺籃の塔』の歪んだ景色が元に戻ると、そこにいたはずの元老院もバウルさんの姿がない。
代わりに現れたのは、とても大きな緑色の炎。

「こんなところにいたのか。ようやく見つけたぞ……リリア！」

炎の中から現れたのは、久しぶりに見た、私たちの知るツノ太郎だった。