【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる34 (ページ9)

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魔法の目印通りに進むと、その先にようやく見覚えのある面を被った人を見つけた。

「あ！見ろオメーら！誰かが派手に戦ってるんだゾ！」
「あの鰐の面……バウル殿か！」
「リリアさんはいない。彼がここで足止めしてるみたい」
「『銀の梟』に取り囲まれている！お助けしなければ。行くぞ！」
「「「おう！/ああ！/ええ！」」」

セベクの指示に従い、私たちは鉄の者に向けて魔法を放つ。
見事に直撃し、倒れ伏した彼らに仲間が騒ぎ立てる。

「ぐわぁ！？売り祖から急に新手が！？」
「に、人間！？なぜ妖精の味方を……！？」
「人間も妖精も関係ない！僕たちはただ、“貴様ら”が気に入らん！だから戦うのだ！！」
「そーだそーだ！気に入らねーヤツは誰が相手でもぶっとばす！それがナイトレイブンカレッジ流なんだゾ！」
「……ま、そういうことです。そのまま無様に倒されてください」
「なんなんだコイツらは！態勢を立て直すぞ、一時退却！」

彼らでも私たちには敵わないと思ったのか、すぐさま足並みそろえて逃げていく。

「あっ、アイツら逃げていくぞ！」
「仲間を呼ばれると厄介だな……だが、深追いは命取り。そして今は、バウル殿の手当てが先決だ」
「バウル様！遅くなりました！」
「お、お前たち……うっ！」
「「バウル殿！/バウル様！」」

私たちを見て安堵したのか、バウルさんはその場で蹲る。
急いで駆け寄り、楽な態勢で起こす。

「ひどい怪我だ。すぐに魔法薬を！」
「待って、今ここに……」

バウルさんの持っていた鞄から魔法薬を取り出そうとするも、遠くから笛の音が聴こえてきた。

「うげっ！この笛の音、やっぱ『銀の梟』が仲間を呼んでやがる！」
「急いで移動しよう。バウル様、どうぞ僕の肩に！」
「私はここに残る。敵の相手をせねばならぬからな。お前たちは、右大将殿を追ってくれ」
「そんな……あなたを置いては行けません！」
「くどい！私は貴様らの助けなど要らないと言っているのだ！ゴホゴホッ！」
「嘘つくんじゃないわよ！もうふらふらじゃない！」
「…………………………」