EPISODE7-40 雷鳴ドリーム！ ページ42
――夢を見た。雷鳴が轟く、魔の山の城の夢を。
(雷が鳴っている…)
魔の山に轟く雷鳴は、マレフィセントの感情と連動している。
理由は簡単。呪いをかけたオーロラ姫がいつの間にか姿を消し、16年間も見つかっていないから。
『なんてことだ。16年間も捜し回ってまだ見付けられない。どこもかしこも探したんだろうね』
『ああ。は、はい。山も探して森も、それに家も、揺りかごは全部』
『バカ者！16歳の娘だよ。おゆき！必ず見つけ出すんだ』
グーンたちが16歳に成長したオーロラ姫ではなく、赤ん坊のオーロラ姫を探していたことを報告されたマレフィセントは、文字通り雷を飛ばしながらグーンたちを追い出す。
結局頼りになるカラスーーディアブロにオーロラ姫を探すよう命令を下した。
一方その頃、美しく成長したオーロラ姫は、農家の娘ブライア・ローズとして、3人の妖精たちと一緒に森の奥深くで暮らしていた。
彼女は16歳の誕生日の日、森の中で運命の人と出会い、夜に会うと約束するも、妖精たちによって真実を告げられる。
『あなたは婚約してるのよ。フィリップ王子様とね』
『そんなこと無理よ。どうして私が王子様と？』
『お姫様よ。あなたがそうなの』
自分が一国の姫であり、生まれた時から婚約している王子様がいるという真実を告げられ、部屋の中で泣き崩れるオーロラ姫。
しかし彼女は知らなかった。その王子様――フィリップが、森で出会った運命の人だということを。
そして、その一部始終を、ディアブロは見ていた。
妖精たちによって城に戻され、ドレスに着替えられたオーロラ姫。
でも3人の目を離した隙に、マレフィセントが魔法で誘わせ、呪いを発動させるキーである糸車の前まで来させる。
『その針に触ってごらん。触るんだ』
マレフィセントの思惑通り、オーロラ姫は糸車の針に刺され、永遠の眠りについてしまう。
『勝てると思ったのかい。私は全ての悪の支配者だ』
その姿を見ながら告げたマレフィセントの目は、爛々と輝いていた。
(なんて執念なの……)
彼女が悪の支配者であるために、どんな手を使ってでも悪を貫く。
その精神は、まさに高潔そのもの。
(だけど……それを貫くために、あなたは彼女を突き放した)
大切だったからこそ、あえて突き放す。
それは悪として当然の結果だったかもしれない。
だけど。
少なくとも、彼女は―――ルナティアは―――。
(ずっとあなたと一緒にいたかったはずよ、マレフィセント)
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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます！ (6月1日 14時) (
レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。42ページの【森】が【盛り】になっていました。 (6月1日 13時) (レス) @page42 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ああ、確かに似てますね！ (5月29日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 来ました！更新！メインストーリーを読んでいると、鬼滅の刃無限列車編みたいだなぁと思いました。 (5月29日 14時) (レス) @page35 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 来ましたね！更新が再来週の月曜日になりますが、しばらくお待ちください。 (5月20日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年3月11日 2時
