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「マレウスはああ見えて温厚……ではないがわざわざ逆鱗で爪とぎしなければむやみやたらと火を吹いたりはせぬ。今後は好奇心からじゃれついて、ひげを焦がされんよう、せいぜい気をつけるがよい」
「これはこれは、ありがたいご助言を賜り光栄の至り。私どもも、ヴァンルージュ様の旅路に幸多からんことをお祈りしております」
最初はレオナに合わない敬語だったが、それが彼なりの皮肉であることは誰もが察した。
現に、彼の言葉にはそう思わせる感情がひとつも乗っていなかった。
「さて……名残惜しくはございますが、我々はここで御暇いたします」
「えっ！？レオナさんもう帰る気ッスか？まだいいじゃないスか」
「はぁ？なんでこんなところに長居しなきゃいけねぇんだ。胸くそわりぃ。まだトカゲ野郎も姿を見せてねぇし……俺ァ、あの辛気臭いツラを拝む前にさっさと帰りたいんだよ」
「だってせっかくのタダ飯チャンスッスよ！自分がメインディッシュにならなくていいなら、食えるだけ食って帰りたいッス！」
ラギーの私欲に塗れた言葉に、レオナは本気で頭を抱える。
それを見て、リリアが大爆笑した。
「はっはっは！レオナ、お主はよい後輩を持ったな。敵陣のまっただ中でもたらふくメシが食えるやつは強いぞ。せっかくじゃ。もう少し楽しんでいけ、レオナ。おぬしが好みそうな飲み物も用意してある。給仕をしている者に声をかけるといい」
「…………はぁ」
「せっかくお呼ばれしたのに、料理に口をつけないで帰るほうが失礼ッスよ。ねっ！」
「…………俺はたまにお前の現金さが恐ろしくなることがあるぜ」
「プライドじゃ腹はふくれないんスよ。リリアさん、遠慮なくゴチになりまーす！あ。それから、どーぞお元気で！」
「おう。お主らも……と言わずとも、お主らはしぶとく元気にやりそうじゃな」
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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます！ (6月1日 14時) (
レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。42ページの【森】が【盛り】になっていました。 (6月1日 13時) (レス) @page42 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ああ、確かに似てますね！ (5月29日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 来ました！更新！メインストーリーを読んでいると、鬼滅の刃無限列車編みたいだなぁと思いました。 (5月29日 14時) (レス) @page35 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 来ましたね！更新が再来週の月曜日になりますが、しばらくお待ちください。 (5月20日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年3月11日 2時
