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「まずこのヘンテコな部屋はなんなんだゾ?」
「ここにある家具や道具は、みんな勝手に動くんだ。気が合うヤツも、そうじゃないヤツもいる。こないだは、トランプ兵たちと喧嘩しちゃった」
「トランプ兵って、あっちの棚の上にあったインクまみれのトランプのことか?」
「そう。あいつら、体のハートやスペードを投げつけてきてさ!」
「な、投げつけ……」
「だから僕は万年筆のインクを水鉄砲みたいに発射して、応戦したんだ」
「ああ、だからインクが空だったのね」

これで、あのトランプの惨状と空の万年筆の謎が解けたわ。

「にゃははっ!トランプは紙だから水に弱いってことか」
「うん。だから今は体が濡れてしおれてるみたい」
「でも、どうしてトランプ兵に攻撃されたの?」
「クイーンのカードとダンスをしてたら、キングのカードがヤキモチをやいちゃって……僕は2人っきりのピクニックデートを邪魔したわけじゃないんだよ?」
「まさかの色恋沙汰!?」

というか、この部屋だとトランプはデートするのか……。

「だけどトランプ兵全員に命令して、追いかけてきたんだ。後で誤解は解けたけど、トランプ兵たちには悪いことしちゃったな」
「そうね……早く綺麗になるといいわね」
「オレ様、ここにあるものはミッキーが魔法をかけて動かしてるんだと思ってたんだゾ。でもトランプ兵と喧嘩したってことは、オメーの魔法じゃねーのか?」
「魔法?もし自由に魔法が使えたらすごく素敵だね。ハハッ!でも、僕は魔法使いじゃないよ」

ミッキーは魔法が使えない。
でも、ならこの部屋はどんな仕組みで動いてるの……?

「ふなぁ……じゃあ、誰がこの部屋に魔法をかけてるんだゾ?」
「うーん。それは僕にもわからない」
「え?わからないって……」
「僕は最初、この不思議な部屋もAも、僕の夢の中だけの存在だと思ってた。でも違ったんだ。この部屋も君たちも、僕の想像が生み出した存在じゃない……そうだよね?」

そう問いかけるミッキーに、私は頷いた。

「本当に、不思議なことばっかりだ」

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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます! (6月1日 14時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。42ページの【森】が【盛り】になっていました。 (6月1日 13時) (レス) @page42 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ああ、確かに似てますね! (5月29日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 来ました!更新!メインストーリーを読んでいると、鬼滅の刃無限列車編みたいだなぁと思いました。 (5月29日 14時) (レス) @page35 id: 7e57969e52 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 来ましたね!更新が再来週の月曜日になりますが、しばらくお待ちください。 (5月20日 16時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年3月11日 2時

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