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EPISODE8-83-12 赤ん坊の泣き声 ページ44

「…………ん?」

『闇』の中を歩いていた途中、セベクが足を止めた。

「どうしたの?」
「おい、お前たち。今何か言ったか?」
「へ?オレ様たちはなんも言ってねーんだゾ」
「空耳か?それにしては嫌にはっきり……注意深く周囲を探ってみるとするか」

セベクには何か聞こえたらしく、私たちはなるべく慎重に動く。
途中で『闇』と遭遇し、もう慣れた様子で倒す。

「へへーんだ!オレ様もうオマエらなんか怖くないもんね!」
「調子に乗るんじゃない」
「………………!シッ!」
「ふがっ?」

調子に乗るグリムを叱った途端、セベクはグリムの口を塞いだ。

「何か聞こえる」
「ふが?もがもが?」
「微かに音が聞こえるんだ。動物……いや、赤ん坊の泣き声か?」
「赤ん坊って……ここ、どこだと思っているのよ」

もしここが賢者の島の街中なら、赤ん坊の泣き声くらい聞く機会はある。
でも、ここは『闇』の中。赤ん坊がいるはずない。

そう思った時だ。
…………――ん…………あ―――ん…………と泣く、赤ん坊の声が。

「もがが……プハッ!ほんとに聞こえるんだゾ!でもこんなトコに赤ん坊なんているわけねぇだろ」
「もしかして、『闇』が仕組んだ罠とか……?」
「そうだとしても、何か手がかりになるかもしれない。声は進行方向から聞こえてくる。進むぞ!」

この赤ん坊の泣き声は一体なんなのだろうか。
ゴーストなのか、罠なのか。

それでも、現状ではその声しか頼れるものはない。
そう思いながら、私たちは声を頼りに進んだ。

EPISODE8-83-13 ようやく見つけた→←*



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ブロッサム(プロフ) - 脱字報告ありがとうございます! (11月29日 14時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。今日更新したシルバーのセリフのどうしてのうが抜けてます。 (11月29日 14時) (レス) @page48 id: 1893bd7a09 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます。 (11月19日 15時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。36ページのセベクのセリフにある【師弟】が【指定】になってますよ。 (11月19日 15時) (レス) @page36 id: 48a8f87c53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブロッサム | 作成日時:2023年10月28日 20時

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