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この叫びで彼の想いが伝わり、誰もが沈黙を貫く。
そして、しばらくして長い深呼吸をしたリリアさんは、面を深く被った。
「……行くぞ、お前ら。この卵を黒鱗城に届けるために。マレノア様からの勅命……必ず果たして見せる」
「「「「はっ！」」」」
リリアさんの言葉に、私たちは頷き、そのまま地下水路を歩き始めた。
No side
野ばら城前の橋。
城からの返答を待つヘンリクは、目の前で緑色の炎が現れるのを見て、口元を歪ませた。
炎の中から現れたのは、野ばら城の主であるマレノア。
その手に持つ杖の先にある『プリンセス・グロウ』は、朝日を浴びて煌めいていた。
「！！現れたぞ！マレノアだ！」
「………天気が……変わっていく！」
彼女の登場と共に、清々しい青空は黒い雲で覆われ、雷鳴が轟く大雨を降らせる。
その天気の荒れ様が、彼女の心情を代弁しているようだった。
「おやおや……『銀の梟』のヘンリクに、夜明けの騎士……それに、周辺諸国のみなさままで……まぁお揃いで」
妖艶な笑みを浮かべるマレノア。
だけど、美しさよりも恐怖を抱かせる笑みに、誰もが口を噤み沈黙を貫く。
その中でも、毅然とした態度で話すはヘンリクだけだ。
「ひとりで現れたということは……夜明けの騎士との『決闘』に応じるということだな？」
「『決闘』？決闘だと？ふふふ……あ――っはっはっはっは！わたくしが何故、貴様らが勝手に決めたルールに従ってやらねばならない？」
そう言って、マレノアは思い出すように告げる。
「勝手に我らの土地に上がり込み、森や川を荒らし……そのうえさらに、城と『プリンセス・グロウ』まで差し出せと？思い上がるのも大概にしておけよ……人間！
欲深い貴様らに、このマレノアが裁きの雷槌を下してやろう！わたくしに歯向かったことを後悔しながら、無様に地をのたうち回るがよい！」
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ブロッサム(プロフ) - 脱字報告ありがとうございます！ (11月29日 14時) (
レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。今日更新したシルバーのセリフのどうしてのうが抜けてます。 (11月29日 14時) (レス) @page48 id: 1893bd7a09 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます。 (11月19日 15時) (レス) id: b52f0561ce (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。36ページのセベクのセリフにある【師弟】が【指定】になってますよ。 (11月19日 15時) (レス) @page36 id: 48a8f87c53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年10月28日 20時
