＊ ページ6
「おい、カリム！アジーム家の次期当主の自覚を持て。情けなく号泣する姿が生中継されたらどうする」
「だっで……ぐやじい……ジャミルは悔しくないのかよぉ〜〜！」
「悔しすぎて、言葉も涙も出てこないよ。頭が真っ白とはこのことだ」
初めて敗北を味わったカリムと、本当の意味での敗北を経験したジャミル。
2人の間にある敗北の味は違えど、それでも悔しさは一緒だった。
「アンタたち、まだ舞台の上にいるのよ。情けない姿を晒すのはやめなさい！背筋を伸ばして、ライバルの勝利を讃える拍手を忘れずに」
悔しがるメンバーをヴィルが叱責する。
負けたというのに、目の前にいる彼は普段と同じくらい毅然としていた。
「さすがはヴィル先輩、冷静ですね。こういう展開はもう慣れっこですか？」
「冷静？慣れっこ？……フッ」
ジャミルの言葉にヴィルが小さく笑った瞬間、
「そんなわけないじゃない！！！」
大声を上げながら否定した。
「今すぐロイヤルソードのヤツら全員、舞台から蹴り落としてやりたいわよ！！！アタシがアイツらを罵る下品な言葉を口走る前に、誰か気絶させてちょうだい！」
そう叫んだ後、ヴィルはアンコールステージを披露するネージュたちと客席にいる観客を睨む。
「………………ネージュたちに投票した奴らを、呪ってやりたい…………っ」
色んな意味で危険な発言をしたヴィルに、ルークはいつもの態度のまま口を開いた。
「……ああ、麗しのヴィル。我らが
「…………は？それ、どういう意味？」
ルークの言葉に違和感を覚えたヴィルがそう問いかけると、女王の腹心である狩人は言った。
「ヴィルに呪われるべき人間の1人は、私だ」
「「「「「「えっ……………………？」」」」」」
その告白に、さっきまで絶句や号泣をしていたメンバー全員の目を見開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 201人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブロッサム(プロフ) - ありがとうございますーーー！！｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。 (2022年2月20日 12時) (
レス) id: 9aaad4e273 (このIDを非表示/違反報告)
時間の止まったリス - な゛か゛な゛お゛り゛て゛き゛て゛よ゛か゛っ゛た゛ーーーーー｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2022年2月20日 12時) (レス) @page2 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブロッサム | 作成日時：2021年3月21日 22時
