＊ ページ17
『A、どうしたんだい？なんだか顔色が悪いみたい』
鏡の向こうでミッキーが心配そうに聞いてくる。
微かに映っていてもわかるほど青白い顔をしたまま、私は言った。
「ルームメイトがどこにもいなくて……嫌な予感がする……」
『！どうしちゃったんだろう？僕はそっちに行けないから、力になってあげられないけど……急いでルームメイトを探しに行ったほうがいいよ！また会おうね、A！』
「ええ……またね、ミッキー」
ミッキーがそう言うと、鏡は光を失い沈黙した。どうやらこれで今回はお別れのようだ。
優しい彼の気遣いに感謝しながら、私は上着を羽織って寮を出た。
庭を探し、メインストリートを走り、一番近いコロシアムに行く。
コロシアムはまだステージが残っており、人気が一切ない。
「グリム―――！」
大声を出して呼びかける。でも反応はない。
一体どこに行ったのよ……。
別の場所を探そうとした時、何かを掘るような音が聞こえてきた。
「あった…………あったゾォ……ケヒッ、ケヒヒッ……」
次に聞こえてきたのは、私が探していた子の声。
でもその声はいつもの明るさはなく……ただただ不気味だった。
「ステージを直した時…………埋まっちまってんだな…………」
そう言って、何かを食べた。
バリバリ、ボリボリと。噛み砕きながら味わうように。
いつもとは違う、食べ方をしながら。
「……………ヴー……うめぇ……ヴー…ヴゥ…………」
恐ろしいほど低い唸り声を上げながら、息を呑む私の気配に気づいたあの子は振り返った。
「誰ダァッ！？グルルル……」
眼光は鋭くさせ、牙を向き出しに唸る。
その目には、一切の光はない。
「これはァ……オレの石ダァッ！！！」
直後、あの子は叫びながら爪を振るった攻撃を3回飛ばす。
風圧を受けて咄嗟に顔を腕で庇った瞬間、右手に3本の切り傷が生まれた。
「ヴウウウ〜〜〜！！！！」
再び唸り声をあげるのを見て、私はそのままま地面に座り込む。
右手から流れる血の感触を味わいながら、震えた声で豹変したあの子の名前を呼んだ。
「グリム…………？」
何が起きたのかわからない。
でも、これだけはわかった。
――これ以上、グリムにあの黒い石を食べさせてはいけないことだけは。
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ブロッサム(プロフ) - ありがとうございますーーー！！｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。 (2022年2月20日 12時) (
レス) id: 9aaad4e273 (このIDを非表示/違反報告)
時間の止まったリス - な゛か゛な゛お゛り゛て゛き゛て゛よ゛か゛っ゛た゛ーーーーー｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2022年2月20日 12時) (レス) @page2 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2021年3月21日 22時
