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「まあいいわ。今教えた手順で、毎晩毎日ケアするのよ。こっちのクリームケースは、3日に1度のスペシャルケア用パック。寝る前につけること。こっちのヘアオイルはドライヤーの前に毛先になじませて使ってちょうだい。こっちのボディーミルクはシャワーの後。肘、膝、踵は入念に」
てきぱきとスキンケアグッズの使い方を教えてくれるシェーンハイト先輩。
だけど説明が早いことと慣れていないこともあって、デュースは首を傾げている。
「ま、魔法薬学の実験手順のテスト並に難しいぞ」
「おっ。ヴィルにいろいろしてもらったら肌がいつもよりツルツルになった。ほら、A。オレのほっぺ、触ってみろよ」
「じゃ、じゃあ失礼して……」
恐る恐るカリム先輩の頬に人差し指で触れると、ぷにぷにとした感触が伝わった。
「ぷにぷにですね」
「そこ！素手でべたべた顔に触らない！手は雑菌の温床なのよ」
「は、はい！」
目敏く見つけたシェーンハイト先輩の叱責に、私はすぐに手を引っ込めた。
「ヴィル先輩、ウチの寮長とは別の意味でめっちゃめんどくせぇ……」
「こら。聞こえるぞ」
幸いかなり小声だったから、シェーンハイト先輩の耳には届いてない。
運が良かったわね、エース。
「あのー、ヴィル先輩って魔法が得意だから寮長になったんすよね？肌とか髪とか、魔法でパパッと綺麗にする方法ってないんすか？」
「アンタたちも魔法士なら理解してると思うけど、ほとんどの魔法や魔法薬に永続的な効果はない。魔法で取り繕った美は、一瞬夢をみせてくれるでしょうけど……。
アタシは、午前0時の鐘で解ける魔法には興味ないの。偽りのない純粋な美しさを手に入れたい。魔法の鏡が認めた、“美しき女王”のようにね」
「もし伝説の鏡が現存していたら、きっとヴィルの美しさを認めていたに違いないさ」
「…………そうね」
ハント先輩の言葉に、シェーンハイト先輩は少しだけ複雑そうな表情をした。
それにしても魔法の鏡か……あれ、本当に闇の鏡と無関係なのかしら？
それに……美しき女王は、あの白雪姫に美しさで負けている。
きっとこの事は、誰も知らないでしょうね。
「少し話しすぎたわ。全員部屋に戻りなさい。寝る前にスキンケアをするのを忘れないように！」
シェーンハイト先輩の合図に、私たちは配られたスキンケアグッズを手に部屋に戻った。
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ブロッサム(プロフ) - 絵が上手くないので難しいです！むしろ誰か描いてください……！ (2021年2月10日 17時) (
レス) id: e227af577a (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年2月10日 15時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2021年2月8日 16時
