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確かに、このダンボールの伝票には『林檎ジュース』と全部書かれている。
念のため中を確認すると、手の平に収まる程度の瓶が何本も入っていた。
「あ、箱の中に手紙が入ってる」
エペルが開けたダンボールの中に入っていた手紙を見つけ、封筒を切り便箋を開く。
「『売れ残ってしまい、賞味期限が近いです。学校の友だちと分けてください』……も〜！売れ残りば押すつげるなよ。でも、こんなに売れ残ってるなんて……」
「あ……」
これ全部が売れ残りって……生産者からしたらかなりの痛手ね。
暗い顔をするエペルに、デュースは何か勘違いしているのか感心したように言う。
「飲み物だけをたくさん送ってくれるって、エペルもすごいお坊ちゃまなんだな」
「えっ！？」
「あ、なるほど。エペルは林檎ジュースのブランドにこだわりがあって、これしか飲みたくないとか？」
「ぜ、ぜんぜんそういうわけじゃない……かな！？よかったらみんなも飲んで。林檎果汁100%、保存料ナシ。ビタミンたっぷりだから、ジュースだけどヴィルサンも怒らない……かも。味は保証するよ！！」
「なんだ、やっぱジュースにこだわりあるんじゃん」
「あっ、あはは……」
変に熱弁したせいで勘違いするエースに、エペルは苦笑を浮かべる。
エーデュースコンビの勘違いに呆れていると、ハント先輩が笑顔でお礼を言う。
「メルシー！ムシュー・姫林檎。ありがたくごちそうになるよ。ご実家のみなさまに感謝を伝えておくれ」
「玄関をダンボールで塞がれていては出入りもできない。とりあえずこの箱たちを談話室へ移動させよう」
「そうですね。ほら、運ぶの手伝って」
手を叩いて促すと、みんなは一緒になって荷物を運び出す。
日々の雑用や体力育成で力がついていて、ダンボール一個くらいは余裕で運び出せた。
そうして玄関と談話室を往復しながら荷物を運び終えると、エペルは両手で瓶を持ちながら言う。
「みんな、荷物の移動を手伝ってくれてありがとう……ございます。早速だけど、よかったら林檎ジュース飲んでいって。林檎に含まれるクエン酸やポリフェノールは疲労によく効くんだ。歌やダンスのレッスンで疲れた身体にぴったりのはず……かな？」
そう言って、エペルは瓶の栓を取り、グラスに林檎ジュースを注いでいく。
ジュースは濁りのない淡黄色で、甘酸っぱい香りがして思わずうっとりしてしまう。
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ブロッサム(プロフ) - 絵が上手くないので難しいです！むしろ誰か描いてください……！ (2021年2月10日 17時) (
レス) id: e227af577a (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年2月10日 15時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2021年2月8日 16時
