Interlude�将� ページ12
No side
ポムフィオーレを出たクロウリーがメインストリートを歩いていると、どこからかくすくすと笑い声がした。
きょろきょろと見渡すと、美しき女王の石像に寄り掛かっている月虹の魔女を見つけた。
「あの子を上手く懐柔できてないようね。まぁ、日頃の行いが原因でしょうけど」
「放っておいてください。ですが……Aさんはあなたの魂の資質をかなり濃く受け継いだようですね。そうでなければ、あなたのユニーク魔法を物にできません」
「私だって驚いているのよ。あそこまで私の魂の資質すら受け継いだ子が生まれたのは初めてだもの」
あの世界で死に、ゴーストになっても月虹の魔女は何年も自分の末裔を見守ってきたが、Aのような子は初めて見た。
だからこそ、この学園に選ばれたのだから、それはきっと運命なのだろう。
「ユニーク魔法も4個も使えるようになったし、この調子で私の跡を継いでほしいわ」
「……あなたは、彼女を自分と同じ目に遭わせたいのですか？」
クロウリーの言葉に、月虹の魔女の顔から笑顔が消える。
すっと双眸を細め、虹の輝きを強くさせながら睨みつける。
「そんなわけないでしょ。むしろ、そうならないように手を回しているのよ。それとも……あなた、邪魔する気なの？あの子のハッピーエンドを」
射殺さんばかりに睨みつける月虹の魔女に、クロウリーはいつもの笑みを浮べながら言った。
「……いいえ。私はこの学園を任された教育者。生徒をあのような目に遭わせるわけにはいきません。もしそうなった場合、全力で阻止しますよ」
「…………そう。ひとまず、その言葉を信じるわ」
すっと瞼を閉じた月虹の魔女が、そのままクロウリーに背を向ける。
空を飛び始めた彼女が顔だけ後ろに向け、クロウリーを見下ろしながら言った。
「でも、もしその言葉を違えたら――その時は、容赦しないわ。覚えておきなさい」
「ええ、もちろんわかっていますよ」
にっこりとした顔で返事をするクロウリーに、月虹の魔女はふんっと鼻を鳴らしながら消える。
彼女の気配が消えてからしばらくして、クロウリーは肩を落としながら深くため息を吐いた。
「まったく……あなたの愛情深さは本当に重くて厄介ですね」
次からは気をつけなくては、と呟きながらクロウリーはメインストリートを通り抜けた。
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ブロッサム(プロフ) - 絵が上手くないので難しいです！むしろ誰か描いてください……！ (2021年2月10日 17時) (
レス) id: e227af577a (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年2月10日 15時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2021年2月8日 16時
