EPISODE2-5 本当にわかっているか？ ページ28
ドワーフ鉱山の内部では、部員たちがツルハシを使って魔法石を採掘していた。
「おーい、来てやったんだゾ。魔法石は採れてるかー？」
「グリムにAか。いや、まだ1つも取れてないな。やっぱり、もう少し坑道の奥へ進んだ方がいいのかもしれない……」
「どういうことだ？」
首を傾げるグリムに、トレイ先輩は詳しく説明する。
「そもそも魔法石というモノは、周囲のパワーを吸収して変異した宝石のことなんだ。探す時は、魔法石から発せられる微力な魔力を辿ることになるんだが……せっかく魔法石の位置に当たりをつけても、全部硬い岩盤に埋まっているから掘れないんだ」
「表面が削られたような形跡があるから、風化した柔らかい層も以前はあったと思うんだけどね」
「そういやここ、前回のキャンプで運動部のヤツらが掘りまくってたんだゾ」
「かなり昔に閉山したとはいえ、この辺りでも課題に必要な魔法石は採掘できてたからね」
「なるほど、それでか。やっぱり入口付近は諦めて素直に奥へ進んだ方がよさそうだな」
「ですが……坑道の深部は安全なんでしょうか？」
サイエンス部の1人の言葉に、私は脳裏にあの怪物を思い浮かべる。
確かに、あれが出てきた以上、まだいる可能性はある。
それに、怪物と別に他の問題もある。
「酸素が少なくなっていたり、岩盤からガスが漏れていたりしたら危険だね」
「うーん、それは大丈夫じゃないか？坑道で発生するようなガスは、濃度が低ければ人体に影響はないものが大半だ。それに、外では風が吹いていないのに坑道の中ではかすかに空気の流れを感じるだろう？この坑道は、充分に換気された構造になっているんだと思う」
「換気って言われてもなあ……本当にされてるかどうか目に見えないから不安だよ」
「心配なら、たいまつを用意するのがいいかもな」
「なるほどー！火がついて明るくなったら、怖くねえもんな！」
「あはは、確かにそうだな。でもそれだけじゃないんだぞ。火の燃え方を見れば酸素が十分にあるかどうかも判断できるんだ」
「たいまつで？どうやるんだ？」
グリムがまた首を傾げると、トレイ先輩はさらに話を続ける。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 16人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ツイステ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
