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「さて、そろそろいいでしょう。燻製器を開けてみますね」
ジェイド先輩が燻製器を開けると、いぶした魚は見事な茶色に染まっていた。
「おお〜っ、魚が茶色に変わってる！」
「食材を燻製にすると、照りのあるい色になるんです。美味しそうですね」
「追加で入れたきのこやナッツも、いい具合にいぶされておるのう。大成功じゃな」
「煙の中に置いただけで、本当にうまくなんのか？」
「おやグリムくん、疑っているんですか？それならさっそく食べてみましょうか」
「いただきまーす……」
ジェイド先輩に勧められ、グリムは燻製した魚を食べる。
直後、彼の目がキラキラ輝く。
「んん〜〜うまい！ハーブの香りと塩味が絶妙なんだゾ！魚の身もフワッフワだ！」
「ハーブの香りは、いぶす前に使用した漬け込み液の香草ですよ。それと、身が柔らかいのは高温、短時間で燻製することで水分をわずかに残しているからです。長期保存には向きませんが、3日間持たせるには十分でしょう」
ジェイド先輩が説明していると、それを見ていたゴーストが感心したように言った。
「いやあ、まさか燻製を作るヤツがいるとはね！燻製器もよく手作りできたもんだ。はい、『バルガスバッジ』をあげる。この調子で他の課題も頑張ってね！」
「ありがとうございます。Aさんもどうぞ。まだまだ燻製はたくさんありますから」
「いいんですか？じゃあ遠慮なく……いただきます！」
ジェイド先輩から貰った燻製料理を食べて舌鼓を打っていると、リリア先輩はナッツを齧りながら言った。
「残る課題は、魔法石の採掘か。こればかりはのんびりマイペースに……とはいかなそうじゃな」
「純粋な肉代労働だしねぇ……ちょっと憂鬱だけど、頑張って終わらせちゃおっか」
「あぐあぐあぐ……！オレ様たちも、記録係として……行かなきゃだな、もぐもぐ……！」
「グリム、このナッツもいいぞ！ジャミルに言われたとおり調理の間中ずーっと見守った、俺の力作だ。燻製にしただけでこんなに美味しくなるなんて、すごいな！」
「それは何もしていないのでは……？」
「ふふ。どうやら、まだしばらくは移動できなさそうですね」
「みたいですね」
課題も記録係の仕事もあるけれど、みんな燻製料理に夢中になっている。
私もグリムが満足するのを待つことになり、ぽりぽりとナッツを齧るのだった。
EPISODE2-5 本当にわかっているか？→←EPISODE2-4 疑っているんですか？
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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
