＊ ページ12
「……また固定具が折れてしまった。テントというのは、案外もろいものだな」
「おお、さすがは
「そのうちハンマーまで壊れそうだ……すごい力だな」
どうやら、あの音の原因はツノ太郎のようだ。
というか金属ペグを折るって……どんだけ馬鹿力なの？
「力加減を調整して、ペグを打つ時の角度に気をつけるといい。やってみせようか？」
「ああ、頼む。人間の道具はいまいち勝手がわからないからな」
トレイ先輩がツノ太郎にテント設営の説明をしている近くでは、他の部員がざわめいていた。
「トレイのやつ、よくあのマレウス・ドラコニア相手に平然と教えられるな……」
「怖くないんでしょうか……」
「……やれやれ、皆がこのメンバーに慣れるまではもう少し時間がかかりそうだ」
他の部員の様子も写真に収めた後、次に向かったのは映画研究会。
だけど、あそこは別の意味で苦戦を強いられていた。
「ああ、また手に土がついた！洗ってこないと！」
「痛っ、金具で引っかき傷が……！せっかくスキンケアしているのに、ミミズ腫れになる！」
そう、この会は美意識高いポムフィオーレ生が多い。
そのせいか、何かある度に作業の手を止めるのだ。
「アンタたち、キャンプへ行くってことはわかってたのに、手袋を用意してこなかったの？道具箱に入ってたから、持ってきなさい。引っかき傷にはこの薬を使って」
「「す、すみません、ありがとうございます……！」」
ヴィル先輩が部員たちの世話を焼いている横で、オルトは何故か説明書を読んでいた。
「なるほど、インナーテントとフライシートの二重構造になってるんだ。きっと結露を防ぐためだね」
「説明書をいちいち読んでるの？アンタにしては珍しいわね。テントの構造を解析するなり、説明書をスキャンするなり、すればいいじゃない」
「ああ、それなんだけどね。さっきバルガス先生に呼ばれた時……『キャンプとは常に極限状態を想定して行うべし！日々のトレーニングが、窮地でお前の身を救う！あらゆる事態に備え、普通の人間ができない機能は制限するべきだ』って提案されたんだ」
「普通の人間ができない機能？」
ヴィル先輩が首を傾げると、オルトは手の指を折りながら言った。
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ミア - 36ページのグリムのセリフ【サイエンス部】が【セイエンス部】になってます。 (2月23日 13時) (
レス) @page38 id: 2dc0a598d4 (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - 修正しました。ありがとうございます！ (2月12日 22時) (レス) id: 2d3621a68f (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 訂正があります。12ページのオルトのセリフ『きっと』が『樹ッと』になってましたよ。一瞬えっ？なにこれ？と思いました。 (2月12日 19時) (レス) @page12 id: bedc6476a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2024年2月9日 0時
