＊ ページ30
――数時間後。
ソリを走り終えたドワーフ族たちは、各々身支度を整えていた。
「ふう……それじゃあナイトレイブンカレッジのみなさん、私たちは一足先に失礼しますね」
「もう帰るの？……あれ、どこに？」
「隣町のホテルを予約しているって、言っておいたじゃないですか」
「も、もうすぐバスの時間だから急がなくちゃ……！」
「「「「「「「じゃあねー！」」」」」」」
「失礼します。お姉ちゃん、またね！」
「うん、またね……」
そうして、ドワーフ族たちとハルカは会場を後にする。
残されたのは……固まっているエペルたちと私とグリムだけだ。
「「「「…………」」」」
「えっと……みんな、大丈夫？」
「僕は一体、なにを見せられたんだ？あいつらの走り………めちゃくちゃに速かったぞ！？」
「僕もびっくり……すっごく上手だったね……」
「チート過ぎでしょ。ぶっ壊れ性能キャラの大量投入はヤバイって……！」
「チームワークも完璧でしたよ。これは困りましたね」
――そう。ロイヤルソードアカデミーのソリは、エペルたちよりも速かった。
小柄の体躯も関係あると思うが、やはりチームワークがずば抜けている。
それに比べ、こっちは個人プレイが得意な初心者3人と経験者1人。
はっきり言って、こちらが不利だ。
「オマエら、あんなヤツらに勝てるのか？オレ様がいたら勝てたかもしんねーけどオマエらだけじゃ無理そうなんだゾ」
「はぁ！？ロイヤルソードアカデミーなんかに負けるもんか！勝つのは……俺たちだ！！！」
「あぁ。この後の鍛錬で、あれ以上に上達してみせる！」
「ほんとそれ！クソゲーほど攻略しがいがありますわw」
「そうですね。ロイヤルソードアカデミーに負けたら、学園の皆さんになんと言われるかわかりません」
……ああ、どうやら私の杞憂だった。
彼らは、逆境に追い込まれれば追い込まれるほど、やる気を見せる。
とても面倒臭くて、でもすごく負けず嫌い。
それでこそ、ナイトレイブンカレッジの
「……そうね。がんばって！みんなが優勝するところが見たいわ！」
「うん！そう言ってもらえると、力が湧いてくるよ！よーし！みなさん、やってやりましょう！」
エペルの鼓舞を聞いて、3人は力強く頷くのだった。
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ブロッサム(プロフ) - 誤字報告ありがとうございます！ (2023年3月1日 21時) (
レス) id: 998eeca7c7 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - 続き、15ページエペルのセリフ『開催する年』が『開催する都市』になっています。 (2023年3月1日 17時) (レス) id: d9657aee6a (このIDを非表示/違反報告)
ミア - いくつか訂正があります。イベントストーリー25、42ページ『型紙』が『髪型』になってます。 44ページのイデアのセリフ『しゃあなし』が『じゃあなし』 イベントストーリー26、5ページのエペルのセリフ『モルン山で採れる木』が『気』 に (2023年3月1日 17時) (レス) @page22 id: d9657aee6a (このIDを非表示/違反報告)
ブロッサム(プロフ) - ありがとうございます！ (2023年2月23日 15時) (レス) id: 998eeca7c7 (このIDを非表示/違反報告)
NA - 面白いです！続きも頑張ってください！応援してます! (2023年2月23日 15時) (レス) id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブロッサム | 作成日時：2023年2月21日 1時
