検索窓
今日:12 hit、昨日:36 hit、合計:11,920 hit

ページ46

私たちも納得していると、ツノ太郎は理解できないのかまた小首を傾げる。

「そういうものなのか?」
「そうそう!マレウスくんも、茨の谷のどこかに可愛らしい名前を付けてみれば?」
「『がおがおドラコーンくん市場』とかか?」

ツノ太郎が思いついたそれに、私たちはやや引いた。
『がおがおドラコーンくん』って、ツノ太郎がよくやってる育成ゲームよね?
さすがに……その、ちょっと、いや結構ダサい。

「……そ、それは止めた方がいいかも〜」
「ふっ。冗談だ」
「あなたが言うと冗談に聞こえないのよ……」
「ふな〜っ!オレ様は、そんな退屈な話どーでもいいんだゾ!それよりも今すぐなにか食わせろ!腹ペコで、もう限界だ!」
「確かに色々歩いてきたから、お腹が空いてきたね。屋台もたくさんあるし、なにか食べようよ」
「これ以上グリムを空腹のままにしていたら観光どころじゃなくなりそうだしな」
「旅先でトラブルはごめんです」

日頃のグリムを思い出したのか、全員が満場一致で食事に行くことを決める。
その足元でグリムは鼻先をひくひくと動かす。

「くんくん……すっげーウマそうな匂いがする!」
「あそこの店先で、回っている串焼肉の香りだな」

グリムとツノ太郎が見つけたのは、かなり大きい塊肉を焼いている店。
元の世界でもたまに見かけた、ケバブの屋台とよく似ている。

「あれは、シャーワルマーですね。レストランでは皿に乗せて、野菜と一緒に食べますが……屋台ではバゲットに挟んだり、ラップサンドにしたりして食べるファストフードです。余計な油を回し落とすから、見た目よりヘルシーですよ」
「あ!このシャーワルマー、羊肉だ!オレ、好きなんだよね〜♪」
「羊肉……昔食べた時、クセが強くて食べられなかったのよね……」
「安心しろ。この国では観光客でも食べやすいように、独自の製法で臭み抜きしてるから、きっと君でも食べられるぞ」
「そうですか。なら安心です」

*→←EPISODE3-3 まとまりがないな



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
39人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年11月11日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。