IT～不吉な夏休み～ (ページ3)

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トイレを恐る恐る覗いてみると、
誰かを虐めているみたい。

そして、いじめっ子達は
悪口を吐きながら出て行った。

私はそっとトイレに入ると

ドアから、赤毛の女の子が出てきた。

「大丈夫…？
…怪我…なかった…？」

「ええ、大丈夫よ。
それにしても鞄が台無しね。」

無事だったみたいだけど、
トイレがゴミだらけになって
おり、臭いも酷かった。

私は放っておけなかった。

「でも、トイレが…
よし…私が掃除するよ…。」

「えっ、でも」

「私…いじめられている子…
放って…置けないから…！」

そう言って
私は掃除道具を出して
手袋をつけながら掃除をした。

ようやく掃除が終わって
トイレは元どおりになった。

「本当にありがとう、
助かったわ！
まさか私を
助けてくれる何て
思わなかったわ！」

私は
久しぶりに褒められて
嬉しかった。

「いや…そんなこと
ないよ…君も無事で良かった。」

すると、

「貴方、名前は？」

「…ルナ・ムーンライトだよ。」

「あら、1週間前に
引っ越してきた子ね。」

「え！？…ど、どうして
知ってるの…？」

「1週間前は少し
転校生の噂が流れて
いたからね、ある程度
知ってるわ。」

「そ、そうだったんだ…。」

「あの、名前は？」

「ベバリーマーシュ。
ベバリーよ。」

「ベバリーね。
…よ、よろしくね。」

「ええ、よろしく。」

「じゃあ私は
そろそろ行くわね。」

「うん！…じゃあね。」

私に初めての友達が出来た。
とても嬉しかった。