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…もしかして……、
今までいろんな人から恋について教えてもらったことがあった。
恋をすると、相手を異性として意識し始めるって。
相手のことを直視できなくなるって。
まだ、一人に特定できていないけど、これは、もしかすると…始まりなのかもしれない…。
天馬「昨日から変だぞ、」
「これって…もしかして…恋してる…？」
天馬「はあ？」 「「「え…」」」
「…」
「「「「………」」」」
確信はまだ持てないけど、でもそうであれば、過去に起きた事と一致する部分は多少なりともある…。
天馬「…実体験を役に落とし込めるから、いいんじゃないか？」
「え？」
ん？
もしかして、口に出てた…？
みんなの様子を見ると、複雑そうな顔をしている万里と驚きが隠せない様子の太一と綴がいた。
ガチャ
一成「おっは〜！…ん？みんなどうしちゃったの？固まって」
「ああああ」
私は慌てて自分の皿を取り、ダッシュで皿を洗って、持ってきていた鞄を手に取り、寮を出た。
…やってしまった。
いやいやいやいやいや、私が？恋？誰に？
誰かもわかってないのに、決めつけるのもおかしいよね。
普通、恋したらすぐわかるもんね。
だから、恋じゃない。
これは、恋じゃない。
それから数日、衣装が完成しても、何故か至や千景を避けてしまうようになり、以前のように接することが未だにできなかった。
稽古も進み、明日はGOD座の劇場で、場当たりがある。
雑誌の撮影の帰り道の途中の公園で、九門と莇と志太を見かけた。
「あれ…？」
何やら楽しそうにみんなで笑っていた。
……よかった。仲直りできたんだ。
三人が嬉しそうに話している姿を見て、私自身も嬉しく感じた。
九門「あれ？Aちゃーん！」
あ、見つかった。
私は三人の元へ駆け寄った。
「二人とも仲直りできたんだね、よかった」
志太「そういえばAさん、MANKAIカンパニーっすもんね」
「そうだよ〜」
莇「なんでお前、Aとも知り合ってんだよ」
九門「あはは」
「これで莇も志太も悔いなく真っ向勝負ができるね」
志太「そっすね」 莇「ああ」
私たちはその後志太と別れ、三人仲良く寮に帰った。
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作者名：桜 | 作成日時：2020年5月24日 20時
