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至がやってきて、私を後ろから抱きしめた。
至「そろそろ返してもらっていい？」
「「「「きゃーーーー！！！」」」」
至「劇場でお待ちしてます」
至がニコッと笑えばまた黄色い声があがり、私は無事にみんなと合流することができた。
真澄「A、何やってんの」
「一人にサインしたら、列ができちゃって…」
真澄「はあ…置いてこなきゃ良かった」
「…で、なんで咲也と万里は制服なわけ？」
万里「至さんにはめられた」
「どんまい」
臣「よし、じゃあ集合写真撮るぞー」
色んなパターンの写真を撮り、みんなと寮に帰ると、太一が卒業式の予行練習をしたいと言い出して、何故か私と真澄も借り出され、中庭にパイプ椅子を並べて、予行練習に付き合わされた。
太一はモテるために練習したいと言っていた。髪の毛をオールバックにして来て、その様子を見た莇が当日の太一のヘアセットをすると約束していた。
天馬は撮影が入っていて、卒業式には出られなくなったと言っていた。
天馬と話そうとしても、天馬の帰りは遅く、帰ってきてもすぐに部屋に行ってしまう状態だった。
「天馬、慣れてるって言ってたけど、どうにかしてあげられないかな……」
みんなで悩んでいると、臣が卒業式を中庭でやろうと提案してくれた。
その翌日、太一は学校の卒業式に行き、秋組も参加した。
私は午前中に社長と会う約束をしていたので、会社に向かった。
「…ここか、撫子出版社、」
会社に着き、会社のビルを眺めていると、後ろからぶつかられてしまった。
？「…わ、すみません」
「あ、いえ、私の方こそすみません。こんな所で立ち止まってしまって…」
相手の顔をよく見ると……
「え、」
？「何か？」
「咲也…？」
？「はい？」
「あ、すみません。うちの劇団員に雰囲気がよく似ていらっしゃったので…」
この人の容姿は完全に咲也を大人にしたバージョンだ。
？「劇団…」
「あ、申し遅れました。MANKAIカンパニーのサポートをしています、神崎Aと申します」
？「！…MANKAIカンパニー、」
劇団のこと知ってくれてるのかな…？
霞「…あ、もう行かないと…雛森霞です。またどこかで」
そう言って去っていってしまった。その後マダムと話をし、学業や劇団の話をしてそこを考慮した専属モデル契約を結んだ。
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作者名：桜 | 作成日時：2020年5月24日 20時
