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春組のみんなは自主稽古の回数が増え、忙しくなっていき、私も衣装作りのヘルプに回ったり、フライヤーを配りに行ったりと、忙しい日々を送ることになった。
春組の第二回公演は不思議な国の青年アリス。
主役は真澄で準主役が至。
今日は衣装を着てもらって、動きにくいところがないかチェックする日。
稽古場に行くと、実際にみんながもう着てくれていた。
この姿を見るのは3度目だけど、
「か、かわいすぎる…」
幸「当然」
いづみ「じゃあ最後にあと一回、衣装を着て通してみようか」
咲也「はい！」
真澄「わかった」
至「おk」
いづみ姉の言葉を聞いて、みんなが自分の位置に移動をする。
私と幸と太一も衣装を見ないといけないので、椅子に座って見学することに。
至『僕のお茶を飲めば、目が覚めるって？そんな話は聞いたことがない。なあ、君たち』
真澄『さっきから、僕ら以外に誰もいないようだが、誰に話しかけているんだ』
至『誰もいない？そうだったかな？三月うさぎたちも招待したはずだったんだが』
真澄『見ればわかるだろう。ここにいるのは僕とお前の二人だけだ』
至の衣装、あの色にして正解だったな、さすが幸。
各組ごとでやっぱり作品のテイストも違うし、稽古の雰囲気も全然違う。
みんなのお芝居を見て、自然と情景が浮かび上がってくる。
チケットがまだ残ってるみたいだし、私も頑張ってフライヤー配りに行こう。
いづみ「はい、じゃあここまで。みんな、衣装に違和感があったら早めに幸くんに相談してね。あと真澄くんと至さんはちょっと後残ってくれるかな」
至と真澄といづみ姉以外のメンバーで稽古場を出る。
「ねぇ、幸」
幸「なに？」
「相談なんだけど、」
幸「うん」
「アリスの女の子用の服って持ってたりしない？」
幸「どうしたの？急に」
「それを着て、フライヤー配りに行きたいなって」
幸「あー、わかった。余ってる布と着ない服で作ろう。A、手伝って」
「ありがとう、幸」
私は幸の部屋に行き、作業に取り組んだ。
スカートが膨らんで見えるように中に履く用の白いスカートも作った。
数時間で衣装は完成し、着てみることに。
「…どう、かな」
幸「…いい！いいじゃん」
ロリータが得意分野の幸がデザインしたアリスの服は、所々にフリフリの要素があってとてもかわいく仕上がった。
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作者名：桜 | 作成日時：2020年1月28日 1時
