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A side
今…彼は何と言った？
気が付いたら、ロボロさんがいた
何故か私の手はペンキだらけで、なのに彼はその手を彼の顔に添わせている
全てのことに理解が追い付かない
その中で唯一理解できたのは
彼が私を好きだと言ったことだけだった
『……あの』
｢ん？｣
『ちょっと…理解が追い付かなくて…』
｢そか、じゃぁもっかい言う？｣
『いえ！あの、それは…』
顔を赤くして慌てる私を見て彼は｢んふふ｣と笑う
｢俺の言ったことが理解できてないわけじゃないんやね｣
そう言って彼は私の手を顔から離し、もう片方の手も掬おうとする
それに気付いた私は慌てて反対の手を引っ込める
『だ、ダメです！ペンキが付きます！』
｢そんなん今更やん、顔なんてべっとりやで｣
顔を指さして笑う彼に、何で嬉しそうなんだと思ってしまう
『…何で』
｢ん？Aちゃん絵の俺ばっか見てて俺のこと見てくれんから、俺はこっちやでって教えたんよ｣
『…？ロボロさんの絵？』
彼が何を言っているのかわからずに首を傾げる
｢あれ｣と彼の指さす先を見れば先日組み立てたばかりのキャンバスに…
葵色で描かれた、ロボロさんの絵
ここで初めて自分の手がペンキだらけな理由に気付く
素手で描きあげられた絵は、縋りつくような跡が目立つ
｢Aちゃん、絵の俺に縋ってたんやで、俺がここにいるにも関わらず｣
｢何で俺の絵描いたん？｣と言う彼に目を向ければ、穏やかな笑顔が返ってくる
理由は、わかっている
先程取り損ねたもう片方の手を掬われる
｢自惚れても、ええんかな？｣
｢これで振られたらかっこ悪いなぁ俺｣と苦笑いを浮かべ、ふっと真剣な顔になる
その姿に、心臓が大きく音を立てる
｢改めて言わせてや
Aちゃんのことが好きや
これからは俺がずっとあんさんの事守るから、寂しい思いはさせないって誓うから
ずっと、隣にいるから
俺と、付き合ってくれませんか？｣
真っ直ぐに目を見てくる彼が滲んで見えてきて、自分が泣いている事が分かった
『…ロボロさんは、私でいいんですか？』
｢Aちゃんがええんや…Aちゃんは？｣
｢返事聞かせてや｣
そんなもの、決まっている
私は握られた手を、強く握り返した
『私も、ロボロさんが、好きです』
つぎの瞬間、私は彼の腕に閉じ込められる
ペンキがどうとか、もう気にならなくなっていた
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bloom(プロフ) - みゆうさん» コメントありがとうございます。返信遅くなって申し訳ありません。DMは解放いたしましたので、まだ興味を持っていただけるようであれば、よろしくお願いします。 (11月20日 7時) (
レス) id: 8bbe5d5c73 (このIDを非表示/違反報告)
みゆう(プロフ) - コメント失礼します。bloom様のTwitterへフォロリクを送ったのですがDMを送ることができなかったのでこちらにコメントさせていただきました。@JCz3pというアカウントで送っているので、もし良ければ承認していただけると嬉しいです( . .)" (10月1日 22時) (レス) id: bb335747e5 (このIDを非表示/違反報告)
bloom(プロフ) - モキュさンさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて良かったです！ (2022年3月15日 10時) (レス) id: ceb7048219 (このIDを非表示/違反報告)
モキュさン(プロフ) - bloom様の作品(この作品とは違うもの)を見ていて、紹介されていたので私rdr推しと言う共通点もあり見させて頂きましたｯｯ！もう、本当に語彙力が消えるぐらいに尊かったです…ちょっとその語彙力わけてほsi(())) (2022年3月14日 19時) (レス) @page47 id: 2c5e2c02ce (このIDを非表示/違反報告)
bloom(プロフ) - I.risさん» 作者名で検索できませんか？ (2021年5月5日 22時) (レス) id: 8bbe5d5c73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bloom | 作成日時：2021年3月25日 12時
