エスコート ページ22
メアリー「えー。お兄様のその匣じゃ相手の苦しがっている表情が見えないじゃないですの。そんなの面白くないですわ」
不満げにサラッと恐ろしいことを口走る。
ウィル「このドS研究者め……。我が妹ながら恐ろしいぜ」
メアリー「それはお互い様ですわよ？お兄様」
何やかんやと二人が物騒な話をしていると。
メイド「お話の途中、失礼致します。用意が出来たようです」
メイドの一人がメアリーに耳打ちする。
連れてきて、とメアリーが言えばしばらくしてメイド長と手枷を嵌められたロゼが現れる。
メアリー「ご機嫌はいかがかしら？囚人さん♪」
ニコリと微笑みを向ければロゼは不機嫌そうな顔で双子を見る。
メアリー「見たところ……抵抗はしなかったみたいですわね。ま、したところで無駄ですけど。屋敷のメイド達は私の管轄……。貴女程度が抵抗しようが押さえつけられる程度の力くらい持ち合わせてますのよ。貴女達、ご苦労様。下がっていいですわ」
そう言うと、メイド長とメイド達は深々と礼をして部屋をあとにする。
それを確認してからロゼが口を開く。
ロゼ「これは何のつもり？」
手枷のついた右手でフリルスカートの裾を握るロゼ。
それはAが予め仕立て屋に頼んでいたオーダーメイド品。
それは素人目で見ても高級だと分かる物だった。
ウィル「何のつもりとは、どういう意味なのかな？」
空いたワイングラスにジュースを注ぎながらウィルが意地悪い笑みを浮かべる。
ロゼ「牢から出されたと思えばお風呂に通されて。こんな上等な服まで用意して。気味が悪いくらいの待遇じゃない」
不信感を露にした目。
そうなるのも無理じゃない。
メアリー「今日はボンゴレと通信も繋ぐことになってますわ。恋人の前では綺麗でいたいのが女というもの……。これはお姉様のお心遣いですわ、感謝なさい」
ウィル「姉さんって本当、心が広いよなぁ……。その懐の深さに尊敬するぜ」
ロゼ「…………」
そうしていると、壁掛け時計がボーンボーンと低い音で鳴る。
ウィル「そろそろ、時間だな」
メアリー「そうですわね。さて、今から貴女をエスコート致しますわ。素直に己の罪を吐いて下さいね」
ウィルが黒い布でロゼを目隠しをする。
メアリー「まぁ、痛い目にあいたいのであれば別ですが……。フフッ、精々舞台で踊り狂って楽しませて下さいね。さぁ、行きましょう。今夜の舞台へ」
ロゼの耳元でクスクスと楽しげな笑みが響く。
さぁ、待ち望んだ舞台の始まりだ。
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アリス(プロフ) - 白金木さん» コメントありがとうございます。少しずつではありますが更新していくのでこれからも作者ともどもよろしくお願いいたします。 (2017年12月28日 19時) (
レス) id: f9384ae4c3 (このIDを非表示/違反報告)
白金木 - 続きを書いてくれてありがとうございます。ボンゴレvs コンデンソーネ、楽しみにしています (2017年12月28日 16時) (レス) id: 546503b9aa (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 見てくださってありがとうございます。モチベにも繋がるので良かったらコメントお願いいたします。 (2017年12月24日 19時) (レス) id: f9384ae4c3 (このIDを非表示/違反報告)
白金木 - この作品大好きです。完結寂しいです。よかったら続きを...... (2017年12月18日 17時) (レス) id: 546503b9aa (このIDを非表示/違反報告)
Lica - こんなに素敵な作品が作れるとか尊敬します！これからも頑張ってください！！ (2017年5月14日 12時) (レス) id: 4b1373d030 (このIDを非表示/違反報告)
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