殺気立つ青碧 ページ11
結月の言葉に男達は怯んだ顔をして顔を見合わせたあと、1人2人と逃げるように走って化学室を出て行った。
最後まで蹲っていた男は凛に蹴られた際に出たであろう鼻血を流しながら顔を上げた。
そしてひっと声を漏らし、2人の圧に耐えられなかったのか、足に力が入っていないような走り方で逃げて行った。
その後ろ姿が見えなくなると2人は私へとしゃがむ。
「ごめん……俺がもっと早く来てれば…」
こんな怖い思いさせなかったのに、と苦しそうに吐き出す凛に私は来てくれてありがとう、とお礼を伝えた。
「結月が呼んでくれたの…？」
結月へ視線を移してそう聞くと、結月は怖い顔のまま首を振った。
「糸師くんがAを教室に呼びに来て…」
結月の話を聞くと、私が遅くて心配だったらしく、一緒に職員室まで行ったところ化学教師からそんな事実はないと伝えられてここまで必死に探し回っていたらしい。
「だから本当は動画も撮ってない。アイツらが逃げてくれてよかった…。」
はー、と息を吐く結月の頭を優しく撫でた。
「心配かけてごめんなさい。2人とも、来てくれて本当にありがとう。」
Aは悪くない、と2人に慰められ私はまた堪えきれず涙を流した。
「A、そんなに泣くんだね、」
初めて見た。と困り眉で笑う結月に、凛が言う。
「Aは泣き虫だからな、俺は初めてじゃないけど。」
「…………」
何故か2人の視線がぶつかり合って火花が見える。
多分、私が弱いところを見せられるのは、凛だからなんだよ＿＿＿
私は目を閉じて心の中で呟いた。
「2人とも、好き。」
2人は同時に私を見て一瞬ポカンとした表情を浮かべたが、私も好きー！とすぐに抱きついてきた結月を体幹で受け止める。
好きの形は違うけれど、2人とも、私の大切な人。
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名無し(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます。意外と凛視点が需要あるようで良かったです。これからも応援して頂けると幸いです^^* (2023年1月30日 16時) (
レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - するめさん» するめさん、続編の方にもコメント頂けて嬉しいです。いつも応援本当にありがとうございます。凛視点はいずれ書きたいと思っていましたが想像よりも長くなってしまいそうです（笑） (2023年1月30日 16時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 初コメ失礼します！凛視点めちゃくちゃ好きです！！最後まで応援します！ (2023年1月30日 9時) (レス) @page2 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
するめ(プロフ) - 続編おめでとうございます〜!!凛視点めちゃくちゃ最高です、、、このお話ほんとに大好きです! (2023年1月30日 5時) (レス) id: 85ee5a5c1b (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お酢雨さん» ご指摘ありがとうございます。修正いたしました( _ _ ) (2023年1月29日 22時) (レス) id: c37b14cb77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2023年1月29日 20時
