【刀剣乱舞】呼ばれて 目覚めて 俺刀剣【成り代わり】

干し芋が6 ページ7

あばら骨の真ん中…心臓マッサージをする時に押す部分に ぐっさりと薬研藤四郎を刺し込んだ
大体この当たりを刺しとけば人間は死ぬはず…

｢かっ…や…げん…｣
『きったねぇ声で名前呼ばないでくれるか…』

やばい全然死なない！こいつ今凄い苦しんでるだろ…《今人を殺している》っていう恐怖で手が震えて力が出ない 何故俺は殺す以外の選択を選ばなかったのか

｢ぜったい…げほ…許さねぇ｣
『！？』

この審神者何かしようとしている…早くしねぇと 抜けばいいのか？もっと刺せばいいのか？いやわかんないって！

あっ 抜けば大量出血であの世いき とか聞いたことあるな

『一か八か…抜けろ…！』

深く刺し込んだせいか 刺した位置が抜けにくい場所だったのか刀がビクともしない

｢薬研…｣

そう耳元で名前を呼ばれて 体がびくついた

なんだ一期一振か…

｢薬研の事だから恨みも込めてじっくり殺すつもりだったんだろうけど ここを刺す方が早く殺せる…｣
｢きざ…！覚え…てろ！ごろじでやる！｣

何 教育してるんですか一期一振！本物の人間で殺しの教育ですかっ？！

｢敵は早く殺さないと…｣

そう冷たく言うと一期一振は本体を取り出して 躊躇無く審神者を刺した
審神者は少しの間苦しそうにもがいていたが 動くことすらしなくなった

｢どうやって あの縛りから抜け出したのです？｣

唖然とその審神者を見つめていると 宗三の声がした

『…あー いや分からないが…』

｢ふぅん…たまたま…ってやつですか 良かったですね……貴方死んでましたよ｣

『心配してくれてありがとな 止めに来てくれただろ？』

｢………別に…｣

宗三はふぅっとため息をつくと 何処かへ行ってしまった

『素っ気ないよなぁ…』

ここの宗三も同じか

｢薬研…もうこんな無茶はやめてください…私がどれだけ…｣

『心配…かけてすまなかった いち兄…』

｢…ほんとに…｣

一期一振は飽きれたように きつく強く抱きしめてきた

あの悪いんだが…薬研藤四郎を審神者から抜いてもいいか？

『その…刀…』

｢そうですね こんな汚い鞘に収めるのは 気分が悪いですな…｣

『(言い方)』

一期一振は軽く2本の刀を抜くと 短刀を俺に返してきた

｢これからは 無茶をしたら いち兄おんぶの刑です｣

『えぇ…(なにその刑…)』

｢反省するまで ずっとおんぶですからね｣

『…わかった 無茶しない』



審神者居なくなったけど…
なぁ薬研…俺 何時まで 薬研藤四郎なんだ

干し芋が7→←干し芋が5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す