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「お前を倒そう！今度は犯罪者として！」
「がはっ」
「！！おおおおお、おち」
地面に落ちる二人を焦凍が氷を滑り台のように出し二人だけを滑らせ足元に引き寄せた。
「立て！まだ奴は…」
「さすがに気絶してる…？」
「じゃあ拘束して通りに出よう。A立てるか？」
焦凍は出久と飯田にヒーロー殺しの拘束を任せるとAの周囲に彼女を護るように己が張った氷を炎で溶かしながらやって来た。まだ、動かないと無理だと訴えるAに焦凍は眉間にシワを寄せ、抱き上げた。
「え？お、おお、おんぶでいいです」
「倒れてるヤツ運ぶならこっちのが良いだろ」
「ぐぅ…」
焦凍はAを抱き上げるとすたすたとヒーロー殺しを縛り上げたであろう二人のもとへ歩いていった。出久は焦凍がAをお姫さまのように抱き歩いている姿に頬を染め、それをみて自覚したAは彼と同じく頬を染め顔をうつむかせた。
「君たちは…とりあえずごみ置き場に縄があったからそれで縛ったよ」
「ありがとうございます！」
「大通りに出よう」
Aはお姫さま抱っこされ、ヒーロー殺しは縛られそのまま引きずられており、出久も脚を負傷した為回復したプロヒーローにおんぶされて大通りまで出た。
歩いていると、出久が急にご老人に顔面を蹴られ、前の方からプロヒーローたちが走ってやって来た。
「細道、ここか！？って大丈夫？」
「エンデヴァーさんから応援要請賜った、んだ…が…」
「ひどい怪我だ！救急車をって、コイツ、ヒーロー殺し！」
慌てるヒーローたちにヒーロー殺しを手渡すと焦凍は頷いたAを降ろした。Aは少しふらついたがしっかり自分の足でたち、プロヒーローたちの会話に耳を傾けた。
「あいつ、エンデヴァーがいないってことは交戦中ですか？」
「そうだ！脳無の兄弟が！！」
「あぁ！あの敵に有効でない個性らがこっちの応援に来たんだ」
情報を貰う出久と焦凍のうしろをよろよろとついていくA。それをみて飯田は立ち止まり俯いた。
「３人とも…僕のせいで傷を負わせた。本当にすまなかった…何も、見えなくなってしまっていた。」
「…僕もごめん。あそこまで思い詰めてたのに見えてなかった。友だちなのに」
「しっかしてくれよ、委員長だろ」
Aは泣いている飯田に見てないふりをし歩き始めた。Aは目の前を歩いていたご老人、グラントリノが振り返ったことで目が合いつられて振り返った。
「伏せろ！！」
続→
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作者名：唯星 | 作成日時：2017年12月20日 21時
